エリザベス女王杯「サイン」デアリングタクト急浮上!? 「国王陛下」の血を引く4頭とは

撮影:Ruriko.I

 13日に阪神競馬場で開催されるエリザベス女王杯(G1)は、1975年にエリザベス2世が来日したことを記念して新設された伝統のレースだ。

 2012年には長年の開催が評価され、基本的にイギリス連邦以外では許可されない「ダイヤモンドジュビリー」として実施。レースには「エリザベス女王即位60年記念」と副題が付けられた。さらに10年後の今年6月には、エリザベス女王即位70年の「プラチナジュビリー」としてエリザベス女王杯の優勝馬主に対して記念品が贈呈されることが発表されている。

 だが今年9月8日、英国の君主として歴代最長となる70年にわたって在位してきたエリザベス女王が死去。そういった意味でも、今年のエリザベス女王杯は大きな節目の開催になる。

 そして、これらの出来事は世相を反映したサイン馬券派の人間からすれば「鉄板級のサイン」といえるのではないだろうか。不謹慎な話だが、どんな出来事も予想に繋げて考えてしまうのがサイン派の悲しい性である。

 日本中の人々がスマホを天にかざした皆既月食や、マサカリ投法で有名な村田兆治さんが亡くなるなど、今週も従来であればサインとして取り扱われそうな出来事があったものの、今週行われるのは「エリザベス女王杯」。やはりエリザベス女王に勝る関連性はないだろう。

「サイン」デアリングタクト急浮上!?

 まず着目すべきはピンハイ、デアリングタクトの2枠2頭だ。

「喪に服す」という意味では2枠の「黒」が相応しい。サインとしてややベタな気もするが、米国で同時多発テロがあった2001年の有馬記念(G1)でマンハッタンカフェとアメリカンボスの2頭がワンツーゴールを飾ったことなど、こういった世界的な事件が反映されるときは得てしてベタなもの。

 どちらもワンツーゴールさえありそうな実力馬だけに、終わってみれば、そのままエリザベス女王に捧げる結果になっている可能性も十分に考えられる。

 ベタという意味では、今週から短期免許で参戦する英国人R.ムーア騎手のアンドヴァラナウトには、やはり警戒が必要だろう。アイルランドからの刺客マジカルラグーンが、世界の広さや偉大さを再び示す可能性もある。

 また、この日の阪神競馬場にはエリザベス女王杯の開催に合わせて、エリザベス女王杯関連の展示が行われ、世界で屈指のビートルズトリビュートバンド「ザ・パロッツ」がライブを行う予定だ。副題にはビートルズの楽曲である「Her Majesty」。文字通り、女王陛下への敬意が示されている。

 その一方で、今年のエリザベス女王杯には「His Majesty」(国王陛下)の血を引く馬が4頭出走を予定している。

 ハービンジャー産駒のナミュール、スクリーンヒーロー産駒のウインマリリン、ロードカナロア産駒のホウオウエミーズ、そして母方にその血を持つテルツェットの4頭だが、中でもホウオウエミーズの勝負服は、出走馬の中で最も黒が目立つデザイン。喪服となるか。

 来春には従来の会場である京都競馬場がリニューアルオープンを迎え、エリザベス女王杯も新たなスタートを切ることになる。即位70年、そして女王の訃報。特別な一年に開催されるエリザベス女王杯だけに、後々競馬ファンの語り草となるようなサインが待っているかもしれない。

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