エリザベス女王杯「裏」でT.マーカンドVS戸崎圭太がバッチバチ!
東のリーディングジョッキーが、さすがの手腕を見せてくれた。
13日、東京5Rの2歳新馬戦は、戸崎圭太騎手の1番人気ソールオリエンス(牡2歳、美浦・手塚貴久厩舎)が優勝。富士S(G2)の勝ち馬で、ドバイターフ(G1)2着の経験もあるヴァンドギャルドの弟がデビュー戦白星を決めた。
T.マーカンド騎手VS戸崎圭太騎手がバッチバチ!
1800mで行われた9頭のレース。ソールオリエンスはスタートがいまひとつだったものの、すぐに盛り返して3番手集団の外へ。1000m通過65秒の超スローにも折り合いを欠くことなく、最後の直線を迎える。
残り400mを切ってからは、内から伸びてきたT.マーカンド騎手のレーベンスティールと火の出るような追い比べに。最後は戸崎騎手がクビ差で競り勝った。
「3着馬は5馬身以上離しており、とても見ごたえのあるマッチレースでしたね。ただ、ソールオリエンスはステッキが入ったのがゴール前の2発だけだったことから、着差以上に余力を残していたのかもしれません。
兄のヴァンドギャルドは気性面でやや難しいところがあるので、本馬も今後はテンションが上がり過ぎないかが課題になってきそうです」(競馬誌ライター)
レース後、戸崎騎手はソールオリエンスについて「上手に走ってくれた。素質があると思う」と将来性を高く評価。今後はヴァンドギャルドが叶わなかったクラシック出走がひとつの目標になってきそうだ。
また、SNSやネット掲示板などには「戸崎騎手とマーカンド騎手の叩き合いが凄かった」や、「日本人ジョッキーの意地を見ました」とのコメントもあった。
実は、ひとつ前の4Rでモンテイゾラに騎乗した戸崎騎手は、マーカンド騎手が乗るタカシの2着に敗れていたが、続く5Rで見事にリベンジを果たした格好だ。
また、その後の6、7Rはマーカンド騎手が連勝を決めるものの、8Rは戸崎騎手が再び1着。阪神競馬場でエリザベス女王杯が行われたこの日、その裏開催となる東京競馬場で激しく火花を散らし、最終的に戸崎騎手が4勝、マーカンド騎手は3勝と合計7レースを独占した。
「勝ち星こそ戸崎騎手に軍配が上がりましたが、マーカンド騎手もこの日は10鞍に騎乗して8回馬券に絡むなど、ワールドクラスの手綱さばきを見せてくれました。
ちなみに同ジョッキーは短期免許で12月25日まで日本で騎乗予定。この2人はこれからも見応えのある勝負を披露して競馬場を盛り上げてくれるのではないでしょうか」(同)
この日のエリザベス女王杯の上位3位を独占するなど、外国人ジョッキーたちの“旋風”は凄まじいものがある。日本人騎手には、なんとか牙城を守り通してほしいものだ。