C.デムーロ「雪辱」の時来る!? キズナ、ウオッカ輩出レースで2歳チャンプへ名乗り
13日、阪神競馬場で行われた9Rの黄菊賞(2歳1勝クラス)は1番人気セブンマジシャン(牡2、栗東・高野友和厩舎)が優勝。叔母にクロノジェネシスやノームコアなどのG1馬を持つ良血が、デビュー戦に続き連勝を飾った。
午前中から降り出した雨の影響により、重馬場で行われた9頭立て芝2000mの一戦。前走はスタートを決めて2番手からレースを進めたセブンマジシャンだったが、今回は鞍上を務めたC.デムーロ騎手が「ゲートで寄られて後ろからになった」と振り返った通り、最後方からの競馬を余儀なくされてしまう。
それでも、鞍上が「切り替えて徐々にポジションを上げていった」と話したように、3コーナーを過ぎた辺りから少しずつ追い上げを開始。大外を回って最後の直線に入ると、前にいた各馬を並ぶ間もなく交わし去り、最後は追いすがってきたビューティーワンも振り切って1着でゴールした。
「最終コーナーでC.デムーロ騎手が大外に回した際はまだ後方にいましたし、内にいた馬との距離ロスもかなりあったので、正直あそこからでは届かないだろうと思っていました。
ですが、終わってみれば3着以下に約5馬身差をつける圧巻の内容。直線で追い出された後の加速は群を抜いていて、新たなスター候補が現れたと言っても良いのではないでしょうか」(競馬誌ライター)
この黄菊賞の勝ち馬には、皐月賞(G1)や有馬記念(G1)で2着したトゥザワールド、日本ダービー(G1)を制したキズナがいる。また敗れた馬のなかにも、G1・7勝のウオッカ、ヴィクトリアマイル(G1)を連覇したヴィルシーナ、大阪杯(G1)を制したポタジェがいるなど、ちょっとした出世レースでもある。
レース後には、ネットの掲示板やSNS等でも「強い」「化け物だ」など内容を評価する声もあれば、「クラシック候補」「G1級」のようなポテンシャルに期待を寄せる声も多く上がっていた。
C.デムーロ騎手「雪辱」の時来る!?
「次戦はまだわかりませんが、新馬が1800m、今回が2000mでの勝利だったことを考えると、次は1600mの朝日杯フューチュリティS(G1)というよりは2000mのホープフルS(G1)が濃厚です。
奇しくも昨年、黄菊賞を勝ったジャスティンパレスとのコンビでホープフルSに挑んだC.デムーロ騎手ですが、惜しくも2着に敗れています。今年も同レースの勝ち馬セブンマジシャンと臨むことになれば、雪辱を果たすチャンスとなりそうです」(同)
「能力のある馬。今後が楽しみ」
レース後には、無傷の2連勝を決めたセブンマジシャンをそう称えたC.デムーロ騎手。果たして同馬とのコンビで、昨年の雪辱を期すホープフルSへの参戦はあるだろうか。今後の動向に注目したい。