主戦・池添謙一不在の上に「秘密兵器」が使用禁止!? 香港メイケイエールに難題

メイケイエール 撮影:Ruriko.I

 11日は競馬ファンにとって大忙しの一日となりそうだ。阪神では2歳女王を決める阪神JF(G1)、中山ではダートの快速馬が集うカペラS(G3)がそれぞれ行われる。

 さらに香港・シャティン競馬場では、香港国際競走を彩る4つのG1が立て続けに開催される。そのうち阪神JF直後の15時50分に発走を迎えるのが香港スプリント(G1)だ。

 このレースには4頭の日本馬が出走を予定。中でも注目は悲願のG1制覇が懸かるメイケイエール(牝4歳、栗東・武英智厩舎)だろう。

 これまでソダシと並び現役最多となる重賞6勝をマークしているメイケイエールだが、G1では5戦全敗。最高着順は阪神JFと昨年のスプリンターズS(G1)の4着と、大舞台では馬券に絡むことすらできていない。

 天性のスピードを持ちながら、メイケイエールの出世を阻んできたのが気性難だ。普段は優等生といわれるメイケイエールだが、レースに行くとじゃじゃ馬ぶりを披露。特に若駒の時は大ベテラン武豊騎手や横山典弘騎手も手を焼かされた。

 そんなメイケイエールに転機が訪れたのは昨秋だった。数々の癖馬を手なずけてきた池添謙一騎手に白羽の矢が立つと、試行錯誤の末、“まともに”走ることができるようになっていった。

 1番人気に推された前走のスプリンターズSではまさかの14着に大敗したが、陣営は次の目標を初海外となる香港スプリントに設定。もちろん鞍上には苦楽を共にしてきた池添騎手を予定していたが、先月の競馬で同騎手が入線後に落馬。後日、骨折していたことが判明し、急遽オーストラリアを拠点に活躍するJ.マクドナルド騎手に乗り替わることになった。

「秘密兵器」が使用禁止!?

 これだけでも乗り難しいとされるメイケイエールには十分な痛手だが、さらに陣営には鞍上交代以上の難題が次々と降りかかっているという。

「8日に枠順が発表され、メイケイエールは大外14番ゲートに決まりました。陣営としては、表向きは歓迎のコメントを出していますが、本来なら前に馬を置いて壁をつくりたかったはず。当然距離ロスも生じますし、大外枠は大きなマイナス要素になるかもしれません。

さらに枠順以上に致命的なのは、今のメイケイエールにとって強い味方だった矯正馬具が使用できないことです。なんでも香港競馬のローカルルールで、JRAでは認められている折り返し手綱が禁止されているとか……。1月のシルクロードS(G3)で、レース直前に池添騎手が急遽この馬具を用いることを決断。好結果につながった秘密兵器だけに、小さくはない不安になりそうです」(競馬誌ライター)

 果たして、マクドナルド騎手は操縦性の向上に大きく貢献していた折り返し手綱なしでメイケイエールを制御できるのか……。負傷中の池添騎手も期待と不安が入り混じった心境でレースを見守ることになりそうだ。

中川大河

競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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