ソダシ主戦「不調」の影で復活の狼煙!? 元全国リーディング6位が変幻自在の神騎乗連発!

吉田隼人騎手 撮影:Ruriko.I

「パワー型でいいかなと思ったけど、推進力がなかった。いい馬場でやりたかった。残念です」

 先週の小倉大賞典(G3)は、4歳馬レッドランメルトに騎乗するも、10着に終わった吉田隼人騎手。レース後に悔しさを露わにした通り、この敗戦は前日の雨が残る重馬場が影響したかもしれない。

 4コーナーではまだ手応えにも余裕があるように映ったレッドランメルトだが、最後の直線で追い出されてからの伸びが一息。最後はズルズルと後退し、1番人気を裏切った。

 昨年は全国リーディングでも9位に入るなど、今や関東のトップジョッキーの1人として知られる吉田隼騎手だが、今年は先週末時点でリーディング27位(6勝)と不調。昨年同時期(13勝)に比べ半分以下の勝利数でもあり、苦戦が続いている印象だ。

吉田豊騎手 撮影:Ruriko.I

 その一方で、最近好調なのが吉田隼騎手の実兄・吉田豊騎手だ。

 年明けの中山開催こそ1勝止まりだったものの、東京開催に替わってからは近2週で4勝をマーク。昨年の年間17勝を遥かに上回るペースで、勝ち星を積み重ねている。

 ここまで弟の吉田隼騎手が92戦6勝に対し、兄の吉田豊騎手が59戦5勝。今年はほぼ互角以上に渡り合っているといえよう。

変幻自在の神騎乗連発!

「先週の吉田豊騎手は、随所で存在感が光っていましたね。東京の土日で計7鞍に騎乗しましたが、18日と19日にそれぞれ1勝ずつの計2勝を挙げています。

18日は1Rに騎乗した2番人気リバートゥルーで、後方一気の豪快な差し切り勝ちを決めれば、19日は4Rに騎乗した12番人気ウィステリアリヴァで、人気馬たちを嘲笑うかのような逃げ切り勝ち。変幻自在の好騎乗からも、調子の良さが窺えます」(競馬誌ライター)

 かつてメジロドーベルとのコンビで牝馬二冠を含むG1・5勝を挙げるなど、輝かしい実績を誇る吉田豊騎手。今年デビュー29年目を迎えた関東のベテランだが、4年目には年間83勝を挙げ全国リーディングでも6位に入ったことがある実力者だ。

 また、過去にはサイレントハンターをはじめ、メジロマントル、ミヤビランベリ、ケイアイドウソジン、ケイアイエレガントなど、人気に関係なく重賞でも多くの逃げ切り勝ちを決めた「逃げ職人」でもある。

 ブルーメンブラットで制した2008年のマイルCS(G1)を最後にG1勝利から遠ざかっていたものの、昨年のドバイターフ(G1)をパンサラッサで勝利して14年ぶりにG1制覇。徐々に輝きを取り戻しつつある。

 今週末はそのパンサラッサとのコンビで、海外のサウジC(G1)に挑む吉田豊騎手。手綱捌きも好調なだけに、人馬とも日本初のサウジC制覇へ、目が離せなくなってきた。

GJ 編集部

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