福永祐一「サウジカップ騎乗馬なし」に疑問の声!? お手馬多数出走も不参加の謎
日本時間25日の深夜に開催されたサウジカップデー。4年目を迎えた今年も日本馬が大挙20頭参戦するなど、大変な盛り上がりを見せた。
ダート1200mで行われたリヤドダートスプリント(G3)には、現役最後の騎乗となる福永祐一騎手がリメイク(牡4歳、栗東・新谷功一厩舎)とのコンビで参戦。道中は後方で脚を溜め、最後の直線は外から追い込みを見せたが、前には届かず3着に終わった。
ただ、同騎手はレース後「勝ち馬は強かったが、悔いのない騎乗ができた」と清々しいコメント。来月からスタートさせる調教師生活にも、大いに期待したいところだ。
なお、メインのサウジカップ(G1)は、栗東・矢作芳人厩舎のパンサラッサが逃げ切り勝ちを収め、1着賞金である約13億円を獲得。また3~5着にも日本勢が入ったことで、掲示板5頭のうち4頭が日本馬という快挙にもなった。
この結果を受けてレース後のSNSやネット掲示板などには、深夜にもかかわらず「感動した」「日本馬凄すぎだろ」「興奮して眠れそうにない」などといった歓喜のコメントが殺到することに。
「サウジカップ騎乗馬なし」に疑問の声!?
ただ、中には「なんで福永騎手はサウジCに乗らなかったのかな」「このレースでラストランが見たかった」といった声も見られた。
パンサラッサには及ばなかったものの3着に健闘したカフェファラオは、昨年福永騎手とのコンビでフェブラリーS(G1)などG1・2勝。今回はJ.モレイラ騎手の手綱で臨んでいたが、てっきり福永騎手が乗るものだと思い込んでいたファンも中にはいたかもしれない。
また、初ダートだったにもかかわらず4着に好走したジオグリフも昨春、福永騎手とのタッグで皐月賞(G1)を制した馬だ。5着クラウンプライドもここ3走続けて同騎手が手綱を取っており、前走のチャンピオンズC(G1)ではタイム差なしの2着に好戦している。
さらにいうと、ジュンライトボルトももともとは福永騎手とデビュー戦からしばらくの間コンビを組んでいた馬であり、ヴァンドギャルドも唯一の重賞勝ちである富士S(G2)が同ジョッキーの手綱だ。今回サウジCに出走した日本馬6頭のうち、実に5頭が過去に福永騎手が騎乗経験のある馬だった。
「明確な理由は不明ですが、これだけ多く福永騎手と縁のあった馬が出走していたにもかかわらず、そのどれにも跨がらなかったというのは、確かにやや違和感のようなものも覚えますね。ファンから疑問の声が上がったとしても、不思議ではありません。
ただ、騎手から調教師に転身する福永騎手にとって、『新たに作り直す』などの意味を持つリメイクが最後の騎乗馬となったのは、ある意味では洒落ていてよかったのではないかと個人的には思っています」(競馬誌ライター)
いずれにせよ、現役最後の騎乗を無事に終えることができたのが、いまはまず何よりだろう。3月4日の阪神競馬場では最終レース後、福永騎手の引退式が行われる予定だ。改めて27年間の騎手生活、本当にお疲れさまでしたと言いたい。