武豊×大塚亮一「約5年ぶり」新馬戦タッグも勝利ならず。1番人気で連対外すも悲観する必要なしか
17日、函館競馬場の5Rに行われた牝馬限定・2歳新馬戦(芝1200m)は4番人気のコルルディが勝利。道中はハナを奪い最後の直線に入ると、後続の追い上げをクビ差で振り切ってデビューVを決めた。
手綱を取った鮫島克駿騎手は、4Rに続く連勝でJRA通算400勝を達成。コルルディについては「ハナに立つと物見をしていた。最後も遊びながらという感じでした」と話すなど、まだまだ余力十分だったようだ。これから短距離路線を賑わせてくれるコンビとなるかもしれない。
一方、1番人気に推されていた武豊騎手とココシャンパーニュ(牝2歳、栗東・音無秀孝厩舎)のコンビは、果敢に先行したものの3着に敗れてしまった。
同馬を所有する大塚亮一オーナーと武豊騎手が新馬戦でタッグを組んだのは、2018年10月のワールドプレミア以来、約5年ぶりのことだ。
デビュー戦で白星を飾ったワールドプレミアは、その後も武豊騎手が乗り続けて菊花賞(G1)を制覇。良好な関係を築き上げていたと思われる同騎手と大塚氏だったが、2021年の天皇賞・春(G1)で同馬を降板して以降はコンビを組む機会が極端に減少。一部ファンの間では「絶縁」なども囁かれることとなった。
ただ、昨年1月の若駒S(L)でリアドに騎乗すると、そこから騎乗依頼数も徐々に回復。同年11月の未勝利戦では、プラチナジュビリーで久々のコンビ白星も決めた。今年に入ってからも超良血馬スイープアワーズでコンビを組むなど、ここにきて復縁ムードが漂い始めている。
そして今回、ココシャンパーニュで約5年ぶりとなる新馬戦タッグだ。SNSやネットの掲示板などにはレース前から「久々にこのタッグが新馬戦で見られて熱い」「ワールドプレミア級の出世も期待」といったコメントも寄せられるなど、注目が集まっていた。
そんな中、ココシャンパーニュと武豊騎手は抜群のスタートを決めると、前から2番手でレースを運ぶ。そのまま最後の直線に向き、あとは逃げ馬を捕らえるだけかと思われたが、もうひとつ伸びが見られず3着まで。1番人気に応えることはおろか、連対すらも外してしまった。
だが、そこまで悲観する必要もないようだ。
1番人気で連対外すも悲観する必要なしか
「ココシャンパーニュについては戦前から陣営が『跳びの大きい走りなので、先々は距離が延びても大丈夫そう』(東京スポーツ)と話していたことを考えると、小回りの函館・芝1200mは若干舞台が合わなかった可能性もあったでしょうか。それでも3着に来ているのですから、能力の片鱗は見せてくれたと思います。
またレースでは好スタートを切りましたが、ハナを奪わず2番手で競馬を覚えさせたのも間違いなく今後に繋がってくるでしょう。今回は惜しい結果になりましたが、次走ではかなりの前進が見込めそうです」(競馬誌ライター)
なお武豊騎手はレース後、「3コーナーで外へ逃げていました。そのロスが痛かったです」と、今回はココシャンパーニュが道中で若さを見せていたことも敗因の1つとして挙げている。
ワールドプレミア以来、およそ5年ぶりの新馬戦Vとはならなかった武豊騎手×大塚オーナーのタッグだが、ぜひ継続騎乗で次戦の巻き返しに期待したいところだ。