【帝王賞(G1)展望】武豊騎手、今年はアウォーディーで”連覇”なるか!?「G1馬6頭」を含む最強メンバーが終結した「ダート最強決定戦」が開幕!
そのサウンドトゥルーを川崎記念で破って一気にダート界のトップクラスに名乗りを上げたのがオールブラッシュ(牡5歳、栗東・村山明厩舎)だ。
条件戦を連勝した勢いのままに挑戦した川崎記念だったが、勢いよく飛び出してマイペースに持ち込むと、最後はサウンドトゥルーの猛追を振り切ってG1初挑戦初制覇。強豪ひしめくダート界にすい星のごとく現れたのがオールブラッシュである。
主戦のC.ルメール騎手のペース判断も含め、自分でペースを作ると、とにかくしぶとい走りが期待できるオールブラッシュ。だが、今回は”天敵”のケイティブレイブが出走するだけに一工夫が必要になりそうだ。
というのもG1ホースとして挑んだ前走の名古屋大賞典(G3)ではケイティブレイブにハナを叩かれ、見せ場なく5着に惨敗。天敵相手に今回どういった対策が練られるのか……フランスの名手に託された。
今年のフェブラリーS(G1)の覇者ゴールドドリーム(牡4歳、栗東・平田修厩舎)は2000mの距離が課題となりそうだ。
2月のフェブラリーSで強豪を退け戴冠しているように、その能力はダート界でも間違いなく上位だ。しかし、オープンクラスでは1600mまでしか勝ち星がなく、2000mは如何にも長い印象。実際の前走のドバイワールドカップでも見せ場なく14着に大敗している。主戦のM.デムーロ騎手がその辺りをどうカバーしてくるか。ここでメドが立つようなら、ダート界の頂点が一気に見えてくる逸材だ。
他にも昨年韓国でコリアC(G1)を制したクリソライト、重賞4勝を誇るケイティブレイブと充実したラインナップを誇るJRA勢が、今年も上位を独占することが濃厚だ。
果たして武豊騎手とアウォーディーが復権を果たすのか、それとも王者不在のままさらなる戦国時代の突入していくのか――。まさに「ダート界の分水嶺」といえる帝王賞は28日(水)に大井競馬場で開催される。