キタサンブラック「攻略法」をサトノ軍団が示した!? 宝塚記念(G1)を勝った大物調教師が「一人二役」をこなしたM.デムーロ騎手の神騎乗を絶賛!
「一番のポイントは、向正面でペースが落ちついたときにミルコさんが動いたことです。それによって他馬も動き、流れが自分に向くようにしたのだから、上手だと思います」
大本命キタサンブラックの大敗という、衝撃的な結末に終わった今年の宝塚記念(G1)。そんな記憶に残るグランプリを制したサトノクラウンを管理する堀宣行調教師が『Number Web』(文藝春秋)の取材において、レースの決め手となった「最大の勝因」として挙げている。
すでに数多くのメディアが「レースのポイント」として挙げているこのシーン。具体的には向正面で先頭集団を形成していたシュヴァルグラン、シャケトラ、キタサンブラックといった辺りに、サトノクラウンが早め進出の気配を見せてプレッシャーを掛けに行った場面だ。
これにより、レースは1000mを通過した辺りから急激にペースが加速。結果的に有力馬が結集していた先頭集団は残り1200mに及ぶロングスパート合戦を強いられ、最後の直線であえなく力尽きた。その象徴となったのが、キタサンブラックの大敗劇である。
つまり、これは「サトノクラウンの最大の勝因」であると同時に、歴史的な大敗劇に見舞われた「キタサンブラックの最大の敗因」でもあるということなのだろう。
だがこのシーン、熱心な競馬ファンならどこかで見覚えがないだろうか。
「組織力にやられた……」