変えるのか、貫くのか!? 武豊騎手、ヴィクトリアマイル出走のスマートレイアー「脚質」選択に大きな注目集まる
今週末に開かれるヴィクトリアマイル(G1)。その中でも人気の一角を占めると予想されるのが、6歳のスマートレイアーだ。
今年初戦となった東京新聞杯(G3)で、これまでの直線一気のイメージを覆す「逃げ」を披露。昨年6月以来の勝ち星をつかむと、続く阪神牝馬S(G2)でも逃げを打ち、ミッキークイーンやストレイトガールなど強豪を振り切って連勝。2016年の同馬は、その印象を180度変えて輝きを放っている。
東京新聞杯は吉田隼人、阪神牝馬SはM.デムーロとそれぞれ異なる騎手がパートナーを務めたが、大舞台でその手綱を取るのは武豊騎手。同馬はこれまで20戦消化しているが、そのうちデビューから12戦をともにしているまさに「主戦」といえる存在だ。
最近の武騎手といえば、1日の天皇賞・春をキタサンブラックで勝利、5日のかしわ記念でも他の強豪を向こうに回してコパノリッキーを勝利に導くなど好調をキープ。レースぶりもキタサンブラックが「逃げ」、コパノリッキーが「2番手」と、前目でレースを進め、勝利をモノにしている。
体内時計の正確さや勢い、これまでのコンビ回数からいって、武騎手騎乗というのはスマートレイアーにとって大きなプラス……のはずなのだが、ファンからはどうにも悩ましい声が聞こえてくる。
武騎手はこれまで、同馬に中段、もしくは後方からのレースを主にさせてきた。もちろんそれで重賞を勝ったこともあるし、秋華賞(G1)で2着に導いたこともあり、その方法が間違っているとはいえない。しかし、スマートレイアーが初の重賞2連勝を決めたのが「逃げ」のレースであることもまた、紛れもない事実である。
さらに、過去2回のヴィクトリアマイルでは9番手、18番手でレースを進め、見せ場なく敗れたという現実がある。この流れから鑑みるに、今回の同レース、スマートレイアーは「前に行くべき」という声も多いが……。
ネット上では、武騎手が今の”流れ”に乗るのかが注目が集まっている。同馬にとって最高のレース運びを差し脚と考えていただろう武騎手が、その考えを変えるのか否か……。「逃げてほしい」「先行するだろここは」「ここであえて後方からのレースで差しきってほしい」など、ファンの意見も様々だ。武騎手としても、枠順などを考慮して決定するのかもしれない。
未だ現役トップクラスの実力を見せつける武騎手。好調なだけに、その手綱さばきにますます注目である。