C.ルメール「ダービーは絶対大丈夫」復帰いよいよ秒読み! ドウデュース武豊と同じく騎乗数セーブ予想も…春G1で復活インタビューとなるか
先月30日のドバイターフ(G1)で落馬負傷し、現在は復帰に向けて休養中のC.ルメール騎手が25日、自身のアパレルブランド『CL by C.ルメール』のポップアップストア内覧会に参加。公の場に現れて近況について語った。
同騎手は「まだ時間がかかるけど、日に日に良くなってきた。復帰はNHKマイルC(G1)かヴィクトリアマイル(G1)の週になりそう。日本ダービー(G1)、オークス(G1)は絶対大丈夫」と、春G1のクライマックスともいえる牡馬・牝馬のクラシック二冠目には間に合う見通しであると話した。
来月19日のオークスには、自身も騎乗経験のある桜花賞馬ステレンボッシュ、チェルヴィニアが出走予定。その翌週に開催されるダービーにもお手馬シックスペンスが参戦予定であり、コンビで昨年のホープフルS(G1)を制した牝馬レガレイラも、オークスとダービーの両睨みで調整が続いている。
これらの馬とルメール騎手のコンビが東京・芝2400mの舞台で見られそうなことにファンはもちろん、管理する陣営も胸をなで下ろしたのではないか。来月12日のヴィクトリアマイルに出走予定のフィアスプライドは、引き続きルメール騎手が跨ることを国枝栄調教師が明らかにした。
いよいよ復帰まで秒読み段階となったルメール騎手だが、肺にも穴が開いていた負傷からのカムバックとなるため、復帰早々いきなり全開とまではいかないか。
武豊騎手は一鞍入魂で有馬記念を制覇
こちらについては、ルメール騎手が尊敬する武豊騎手の例がイメージしやすいかもしれない。同騎手は昨年10月の天皇賞・秋(G1)当日、騎乗馬に右足を蹴られ負傷、休養を余儀なくされることとなった。何とか約1ヶ月半後に復帰を果たしたが、最初の週は土日で計4鞍。その翌週は計3鞍であり、有馬記念(G1)当日はドウデュースの一鞍入魂だったことは記憶に新しい。
その有馬記念で見事に復帰後初勝利を挙げて、千両役者ぶりを見せつけたわけだが、ルメール騎手も復帰後しばらくは騎乗数をセーブすることが予想されそうである。
ただ、春のG1シーズンで焦る気持ちもあるだろうが、あまり急ぎ過ぎると意外な落とし穴が待っている可能性もゼロとは言い切れない。
「2010年3月の毎日杯(G3)で落馬し全治半年の重傷を負った武豊騎手は8月1日にスピード復帰を果たしたものの、その年は69勝止まり。翌年も64勝、さらに翌年の2012年に至っては、デビュー以来最低となる56勝に終わるなどスランプに陥ったケースもありました。
ルメール騎手の早期の復帰は嬉しい限りですが、とにかく無理をせず、一日でも早く万全の状態に戻ってくれるのを期待したいところです」(競馬誌ライター)
ちなみにライターが話してくれた武豊騎手は、デビュー以来最低の56勝に終わった翌13年のダービーをキズナとともに優勝。勝利ジョッキーインタビューで「僕は帰ってきました!」と宣言するなど、見事に復活を果たしたことは知られるところだ。
来週から始まる春の東京5週連続G1でのカムバックを予定するルメール騎手。さっそくビッグレースを制し、勝利インタビューで復活宣言はあるだろうか。