サトノダイヤモンド凱旋門賞制覇に黄色信号!? 世界的怪物スノーフェアリー以来7年ぶりに「英・愛オークス5馬身圧勝」の超大物”天才少女”現る


 この勝利を受け、各国の大手ブックメーカーはイネーブルをアルマンゾールに続く2番人気に評価。社によっては、本馬を1番人気に定めているところもあるという。

 毎年、古馬と3歳馬による斤量差が問題視されている凱旋門賞。今年から3歳牡馬の斤量が0.5kg重くなったが、大きな差は生まれないと見られている。中でもイネーブルは、依然最も斤量の恩恵がある3歳牝馬。サトノダイヤモンドとの5kg差はあまりに大きいのかもしれない。

「こうなってくると、やはり日本にとってはキタサンブラックの不在が痛いですね……『昨日の敵は今日の友』ではありませんが、日本が誇る最強馬同士の”コンビ結成”は競馬ファンの誰もが見たかった展開でしょう」(競馬記者)

 また、斤量面で恵まれる「牝馬有利」といわれている凱旋門賞だが、ここ10年では牡馬4勝に対して、牝馬6勝と大きな差はない。

 だが、牡馬4勝の内3勝が3歳馬であり、4歳以上の牡馬の優勝例は2007年まで遡る必要がある。牝馬の6勝は、3歳馬と古馬が3勝ずつを分け合っている状況だ。ちなみにここ10年、3歳牝馬で凱旋門賞を制した3頭は以下の通り。

2008年 ザルカヴァ:フランス牝馬3冠を含む7戦7勝で引退。2008年欧州年度代表馬
2011年 デインドリーム:翌年にキングジョージ6世&QES制覇。2011年欧州最優秀3歳牝馬
2013年 トレヴ:通算G1タイトル6勝。牝馬として初の凱旋門賞連覇達成。2013年欧州年度代表馬

 いずれも世界的な名牝に上り詰めているが、今年のイネーブルも欧州の競馬関係者の間では「歴史的名牝」の呼び声が高まっており、偉大な先輩たちに続く可能性も高そうだ。

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