大江原比呂が「魔法少女」に大変身!? 注目の良血馬もデビュー、「独断と偏見」で選ぶオススメ2歳新馬たち
■札幌5R・メイクデビュー札幌(ダート1700m)
世間では激辛チップスを食べた高校生が体調不良を訴え病院に搬送されたニュースが話題となっているが、モレポブラーノ(牡2、栗東・庄野靖志厩舎)は、いい意味での注目馬だ。
馬名の意味である「唐辛子をベースにしたメキシコ伝統料理」から察しがつくかもしれないが、本馬は母にハラペーニョペパー(辛みの強い青唐辛子)、祖母にレッドチリペッパーを持つ“激辛一族”の出身である。父マインドユアビスケッツは先週の函館記念(G3)を優勝したホウオウビスケッツを輩出。乗れている鮫島克駿騎手とのコンビは注目したい。
■小倉5R・メイクデビュー小倉(芝1800m)
9頭立てと頭数は少ないが、松山弘平騎手騎乗のグレインワーク(牡2、栗東・池添学厩舎)は、2022年の小倉大賞典(G3)を優勝し、武豊騎手とのコンビで同年の大阪杯(G1)で3着に入ったアリーヴォの半弟。ウシュバテソーロを出したオルフェーヴル産駒ということもあり、ダートに転じても活躍を期待できそう。
ジュンライデン(牡2、栗東・友道康夫厩舎)は、レイデオロの産駒。半兄にワーケアやサトノグランツのいるなかなかの良血だ。
■福島5R・メイクデビュー福島(芝2000m)
丸山元気騎手騎乗のヴィジョンメーカー(牡2、美浦・林徹厩舎)は、父ルーラーシップ×母タッチングスピーチ(母父ディープインパクト)というなかなかの良血。母は15年のローズS(G2)で二冠牝馬ミッキークイーンを破って7番人気で優勝した。
菅原明良騎手騎乗のファイアリーホット(牡2、美浦・和田勇介厩舎)も兄に現役馬アラタと面白い存在である。
追い切りで超抜時計を出して人気を集めそうなピコチャンブラック(牡2、美浦・上原佑紀厩舎)もこのレースでデビュー予定だ。
■福島6Rメイクデビュー福島(芝1200m)
なんといっても「珍名馬」の1頭としてひときわ目立つのは、大江原比呂騎手とのコンビが楽しみなマホウショウジョ(牝2、美浦・奥平雅士厩舎)。馬名の由来がそのまま「魔法を使える女の子」というのも面白い。
その名の通り、アメリカのカリフォルニア州で生まれた父カリフォルニアクロームは米クラシック二冠馬で、現役時代にG1・7勝を挙げた名馬。日本でデビューした産駒はまだ目立った活躍をしていないが、種牡馬としての可能性はまだまだ未知数だ。
ただ、マホウショウジョのきょうだいには、紅一点の牝馬として21年の菊花賞(G1)で3着に善戦したディヴァインラヴ(父エピファネイア)、昨年のプリンシパルS(L)を制したパクスオトマニカ(父ヴィクトワールピサ)、今年の阪神大賞典(G2)でテーオーロイヤルの2着だったワープスピードらもいる。
デビュー戦の手綱を任される大江原比騎手が51キロの斤量で騎乗することも魅力。魔法少女と女性騎手のコンビで人気薄の下馬評を覆す大変身を見せられるか。