JRA「暑熱対策」に関係者からブーイング続出!?朝帰り避けられぬ可能性も…「遅過ぎる最終レース」に現場は戦々恐々
ホームページで告知された内容によると、1レースが9時35分に行われ、5レース(11時35分)が終了後に準メインの6レース(15時10分)まで約3時間半の休止時間。そしてメインレース(15時45分)から最終12レース(18時25分)といった番組が組まれている。
そのため、現地に訪れたファンが12レースすべてを観戦する場合、9時間近い拘束時間が発生することになる。休止時間中に札幌開催もあるとはいえ、ここまで長いと「労働時間」のような感覚に陥っても不思議ではないだろう。
新潟の暑熱対策に現場関係者は戦々恐々
実際に体験してみないことにはわからないことも多いと考えられるが、関係者からは早くも賛否両論の意見が出ていたという。
「新しい試みとして評価する声もありますが、現場レベルでは否定的な意見の方が圧倒的に多いですね。記者の観点でいえば、3時間半近い長すぎる昼休みを有効に使うことができませんし、新潟競馬場の立地的にホテルまで一度帰ることもできません。
せめてJRAが仮眠室や休憩室を用意してくれればいいのですが、そういった配慮もありませんから、ひたすら椅子に座って待機することになるでしょう。
会社によっては業務を午前と午後に分ける予定もあるそうですが、どこもみんな手探りです。午前の新馬戦と午後の重賞で担当を分ければ折り合いもつきそうですが、人手不足と苦しい台所事情もあるので難しいそうです」(競馬記者)
そういった状況に新潟担当の記者が愚痴をこぼしたくなる気持ちも分かるが、厩舎の関係者はさらに深刻らしい。
「助手や厩務員は最終や後半のレースになると帰宅時間が深夜になるみたいですよ。助手は20時の新幹線に乗れば、なんとか美浦まで24時くらいに着けるんですが、馬と一緒に馬運車で帰る厩務員の場合は、3時や4時になるそうです。
それからまた馬房の世話をして家に帰れるのは明け方。そうなると月曜の睡眠不足は避けられない上に、火曜からは通常出勤ですから休みが実質ないに等しいですね」(同)
一応、手当は付くとはいえ、事実上の朝帰りでは精神的にも肉体的にもしんどいのが本音のはず。今年は7月27日(土曜)から8月4日(日曜)が対象期間となるが、トライアル的な意味合いも強い。
来年から拡大する話もあるだけに、昔に比べて暑くなり過ぎた夏の対策は、JRAとしても頭の痛い話だろう。