ドゥラメンテ「最終世代」の大物が続々登場!アロンズロッドはデビュー延期も…札幌新潟で素質馬2頭がスタンバイ

春に活躍したマスクトディーヴァ 撮影:Ruriko.I

 暑熱対策の一環として「競走時間帯の拡大」が実施された2場開催も終了。今週からは中京開催がスタートし、札幌と新潟を含めた3場開催へと変わる。まだまだ真夏日は続くが、人馬の無事を祈りたい。

 夏場のローカル重賞も楽しみなことに変わりはないものの、次々と大物候補の登場する2歳馬のデビューも毎週のように話題となっている。

 かつてはG1を見据えるような期待馬は秋の開催まで待つケースも多かったが、近年は夏にデビューする大物も増えてきた。世界最強まで上り詰めたイクイノックスや昨年の三冠牝馬リバティアイランドも、デビュー戦は夏の新潟だった。

アロンズロッドのデビューが延期でも注目の1頭がデビュー

 すでに3日の未勝利戦をノーステッキの7馬身差で圧勝したアルレッキーノ、同馬をデビュー戦で一蹴したクロワデュノールも話題となっているが、最も注目を集めたのは11日の2歳新馬(新潟・芝1600m)でデビューを予定していたアロンズロッドだろう。

 本馬は芝G1で歴代最多9勝を挙げたアーモンドアイの初仔。父も大物産駒を多数出しているエピファネイアの超良血とあって、デビューを心待ちにしていたファンも多かったはずだ。残念ながら態勢が整わないとしてレースでのお披露目は先送りとなった。

 しかし、アロンズロッドが不在でも特筆すべきは、同レースに出走を予定しているマスカレードボール(牡2、美浦・手塚貴久厩舎)の存在だ。

 本馬は昨年の秋華賞(G1)でリバティアイランドを追い詰めたマスクトディーヴァの半弟。姉はルーラーシップ産駒だったが、こちらは2021年9月に9歳の若さで早逝したドゥラメンテ産駒の最終世代の1頭である。

 重賞を3勝した祖母ビハインドザマスクに母マスクオフ、姉のマスクトディーヴァと同じくマスクにちなんだ馬名がつけられており、マスカレードボールも「仮面舞踏会」が馬名の由来。「華麗なる一族」「バラ一族」なども有名だが、活躍馬がさらに出ればいずれは「マスク一族」と呼ばれるようになるかもしれない。

「姉のマスクトディーヴァもデビュー当時から期待していた馬でした。春のクラシックには間に合いませんでしたが、秋にローズS(G2)をレコード勝ちして素質が開花。岩田望来騎手の若さが垣間見えた秋華賞ですが、進路取りさえスムーズならリバティアイランドの三冠を阻止した可能性もあったのではないかと思えるような走りでした。

3歳1月にデビューした姉と違い、弟のマスカレードボールは仕上がりも順調で夏のデビュー。中間も美浦のDWで3週続けて好タイムをマークしています。そのすべてでラスト1ハロン11秒台を出したように切れる脚を持っています。鞍上に戸崎圭太騎手を配した陣営もここは必勝態勢でしょう」(競馬記者)

 強敵となるのは現役時代にG1でトップクラスの成績を残したステファノス(父ディープインパクト)の半妹ココアミュレットか。当初アロンズロッドに騎乗を予定していたC.ルメール騎手とコンビを組む。

 また、ドゥラメンテ最終世代の期待馬は、日曜札幌5Rの2歳新馬にもラルガメンテ(牝2、美浦・尾関知人厩舎)がスタンバイ。こちらは横山武史騎手を背にデビューする。昨年のリーディングサイアーに輝いた偉大な父が残した忘れ形見たちから、来年のクラシック候補が誕生することを期待したい。

GJ 編集部

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