コリアC(G3)米国からの刺客にウィルソンテソーロら「楽勝ムード」に暗雲!?「一線級の強豪」米G1・2着馬が登場か

コリアCに日本からウィルソンテソーロらが出走
来月9月8日に韓国のソウル競馬場で行われるコリアC(G3)の外国予備登録馬の選定結果が、主催の韓国馬事会から発表された。
日本からは今年のドバイワールドC(G1)4着、帝王賞(G1)2着など世界的な実績のあるウィルソンテソーロを筆頭に、昨年のコリアC覇者であり先月のマーキューリーC(G3)を勝つなど勢いに乗るクラウンプライド、今年の川崎記念(G1)の覇者ライトウォーリアが選出。今年も日本馬の活躍が十分に期待できるメンバーが選ばれた印象だ。
コリアCといえば創設以来、日本馬が猛威を振るっているレースとしても知られている。
創設元年の2016年に日本のクリソライトとクリノスターオーが3着馬に10馬身差をつけるワン・ツーゴール。以降も2018年にロンドンタウンが15馬身差で圧勝、昨年もクラウンプライドが10馬身差で勝利するなど、韓国馬たちにとっては非常に厳しい状況が続いている。
その上、コリアCは格付けこそG3だが1着賞金8億ウォン(約8000万円)は日本のG2以上……日本馬にとっては、まさにボーナスステージと化しているわけだ。今年も遠征が予定される上記3頭を見る限り、日本馬の独壇場が予想される。
だが、今年はどうやら一筋縄ではいかないかもしれないという。
これまでの「楽勝ムード」が一変!?
「今年のコリアCは、日本馬はもちろん米国馬の招致にもかなり力を入れた印象です。予備登録が発表された米国馬2頭の内、フロステッドディパーチャーこそG3の3着がある程度ですが、ラトルアンドロールは昨年のスティーブンフォスターS(G1)2着という一線級の強豪。もし、出走してくれば日本馬にとっても強敵になることは間違いないでしょうね」(競馬記者)
記者が挙げたラトルアンドロールは、米国の5歳馬。昨年はG3を3連勝してスティーブンフォスターSに挑戦。勝ったウェストウィルパワーから半馬身差の2着と、大舞台で堂々の戦いぶりを見せている。
ポイントは昨年9月のルーカスクラシック(G2)以来の出走と、約1年ぶりのレースになること。長期ブランクは気になるところだが、復帰戦で本来の能力を発揮できるようなら日本馬をまとめて負かしても不思議ではない。
いずれにせよ、コリアCよりもさらに賞金が高い日本のチャンピオンズC(G1)に外国馬の出走が乏しくなってから久しい事情を踏まえれば、今回の米国馬2頭の出走は運営サイドの努力の賜物に他ならないだろう。また、今年ラトルアンドロールやフロステッドディパーチャーが活躍すれば、来年以降もさらなる米国馬の遠征も見込めるはずだ。
日本も今でこそ世界有数の競馬大国へ進化したが、1981年のジャパンC創設当時は外国馬の強さに歯が立たなかった時代があった。日本馬VS米国馬の対決をよそに、韓国馬は今年も苦戦が予想されるが、韓国競馬は今、一大レジャーを目指して長い年月をかけ進化している途上に違いない。
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