武豊、C.ルメール「使い分け」効果ありあり!? リーディング狙う本命候補たちは「大物来襲」に苦戦必至
今夏の北海道開催は、横山武史騎手が2年ぶりに函館リーディングの座を獲得。連覇のかかる札幌でも活躍が期待されたものの、先週の開催終了時点でトップの16勝を挙げた武豊騎手が独走中。今週末の開催が残っているとはいえ、武豊騎手のリーディングでほぼ当確が濃厚だ。
競馬界のレジェンドと呼ばれる武豊騎手だが、意外なことに札幌リーディングを獲得すれば、デビュー38年目にして初のタイトルとなるとのこと。これまで前人未到の記録を更新してきただけに、これまで縁がなかったのは不思議である。
武豊騎手は札幌、ルメール騎手は新潟でリーディング獲得濃厚
ただ、武豊騎手は夏場に小倉を拠点とすることも多く、本格的な夏の北海道参戦は2022年にはじめたばかり。リーディングを狙う他の騎手にしてみれば、超大物騎手の参戦は非常にやりにくかっただろう。
また、例年なら暑さの苦手なC.ルメール騎手も北海道を拠点としているのだが、今年のルメール騎手は酷暑の新潟を拠点として騎乗。ノーザンファーム系の有力馬が多数スタンバイしていたことを思えば、“大人の事情”も見え隠れする。拠点が変わっても新潟のリーディング争いでトップの16勝をマーク。順当ならこちらも札幌のレジェンド同様に当確は時間の問題かもしれない。
「武豊騎手もルメール騎手も同じエージェントと契約しています。どちらもリーディング濃厚なわけですから使い分けという意味では大成功ですね。その反面、2人の参戦で割を食ったのが札幌と新潟で騎乗する他の騎手たちでしょう。札幌の横山武騎手や佐々木大輔騎手、新潟の戸崎圭太騎手らは例年以上に苦戦を強いられていますね」(競馬記者)
実際、札幌の横山武騎手は10勝、佐々木騎手は9勝と武豊騎手の16勝を逆転するには厳しい大差。新潟の戸崎騎手にしても16勝でトップのルメール騎手と2勝差の14勝を挙げてはいるが、両者の勝率を比較するとルメール騎手に分がありそうだ。
それにしても55歳のレジェンドは元気だ。今年の全国リーディングにおいても66勝を挙げて8位とトップ10以内をキープ。2020年の115勝から近3年は75勝、73勝、74勝と減らしたが、今年は8月末ですでに66勝。まだ3ヶ月残っていることを考えれば4年ぶりの80勝到達もおそらく可能だろう。
10月にアルリファーとのコンビで凱旋門賞(仏G1)、11月にもオーサムリザルトとブリーダーズCディスタフ(米G1)の遠征も控えるレジェンドの手綱捌きに注目だ。