ブレイディヴェーグ、マスクトディーヴァ不在でメンバーレベル疑問も…世界のC.デムーロ、R.ムーアが登場!それでもエリザベス女王杯はレガレイラが一歩リード

C.ルメール騎手 撮影:Ruriko.I

 秋のG1シリーズが「中休み」となった先週末だが、JRAのG1開催はなくともアメリカでブリーダーズC、月曜には佐賀と門別でJBCが開催。アルゼンチン共和国杯(G2)を10番人気で制したハヤヤッコは有馬記念(G1)を視野、みやこS(G3)を制したサンライズジパングも武豊騎手の代打を任された鮫島克駿騎手が好騎乗で勝利を導いたように、何かと話題も多かった。

 そして今週末のエリザベス女王杯(G1)から12月末のホープフルS(G1)まで8週連続のG1が続く。注目レースの目白押しとなるが、懐具合との相談も求められそうだ。

ブレイディヴェーグ、マスクトディーヴァ不在でメンバーレベル疑問も…

 とはいえ、今年のエリザベス女王杯のメンバーに少し物足りなさを感じてしまうのも正直なところである。

 登録馬こそフルゲート18頭より1頭多い19頭がエントリーした訳だが、G1勝ち実績のある馬はレガレイラ、スタニングローズの2頭のみ。前者は2年前の秋華賞(G1)で戴冠したものの、その後の6戦は3着以内にすら入れない凡走続き。後者についても春クラシックで牡馬相手に善戦した一方、同世代の牝馬相手にローズS(G2)を5着と結果が出なかった。

 やはり、こういった事態の一因となったのは、「幻のG1馬」マスクトディーヴァが屈腱炎を発症して引退したことや、昨年のエリザベス女王杯を優勝したブレイディヴェーグの回避だろう。故障が原因の前者はともかくとして、後者についてはC.ルメール騎手を優先した「使い分け」の意図も隠せないか。今年の秋華賞馬チェルヴィニアも既にルメール騎手とのコンビでジャパンC(G1)に向かうことが発表されている。

 秋重賞で他騎手を凌駕する成績を残している名手だけに、そういった「大人の事情」が透けて見えることは仕方ないが、ルメール騎手に引けを取らないC.デムーロ(スタニングローズ)、R.ムーア(サリエラ)といった外国人騎手の参戦は面白い。彼らの存在が「ルメール一強状態」に待ったをかけるかもしれない。

 だが、エリザベス女王杯に関しては、やはりレガレイラがライバルをリードしている事実に変わりはない。

 ローズS(中京・芝2000m)で5着に敗れはしたものの、逃げ先行馬が上位を賑わせる完全に前残りの展開。これを15頭立ての最後方から、上がり最速33秒1で追い上げた0秒4差なら力負けとはいえない。その証拠にルメール騎手は「後ろからでは難しかった」と認めた上で「ラストが凄くいい脚を使ってくれた」「目標はG1だからね」と悲観していなかった。内容的にも本番を見据えた乗り方に徹していたのだろう。

 出遅れ癖があり、スタートで後手を踏むケースの多いレガレイラだけに、本番でもスタートが鍵となりそう。奇しくもエリザベス女王杯当日の準メインは、ラッキーライラックC(3勝クラス)。本馬といえば4年前のエリザベス女王杯をルメール騎手とのコンビで優勝した名牝だ。「レベルが低そう」「大混戦」という声も聞かれた今年だが、終わってみれば「またルメールか」というオチも普通にあるのではないか。

GJ 編集部

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