JRAの殿堂入り「記者投票」は止めるべき!? 全体の約21%「該当馬なし」の崩壊……新制度が投票する気のない”無気力”記者の温床に
JRAは2015年から、記者1名につき2票までだったのを4票に拡大している。その理由は公式HPによると『競走カテゴリーの多様化により、あらゆる路線から活躍馬が出ていることなどから票が割れ、顕彰馬が選出されづらい状況にあるなか、顕彰馬としてふさわしい馬が適切に選出されることを目的としたもの』とあるが、確かに一理あるように思える。
しかしその反面、総票数が増加したことで余計に投票の分散化を招き、今年も19頭もの馬たちが投票された。
そこに並んでいる名馬たちの実績にケチをつけるつもりは毛頭ない。だが、それでも全体の4分の3を到底獲得できないであろう馬の存在は、投票する前からある程度わかることだ。
筆者は今年2票を集めたマヤノトップガンのファンだが、仮に本馬程度が殿堂入りを果たすなら、現在の顕彰馬が100頭を下らないであろうことは誰にでもわかることだ。ちなみに本馬は昨年も2票だった。投票は自由だが、顕彰馬選定は好きな馬に投票するファン投票ではないはずだ。
さらにJRAは記者1名につき4票に拡大した2015年以降、何故か「該当馬なし」の投票数を公表しなくなった。
全体を計算すればすぐにわかることだが、こういうことをすると「該当馬なし」を選択して投票に参加しなかった、もっと言えば現制度の”歪み”の原因となり”無気力”に思えてしまう記者を庇っているように見られても仕方がないだろう。