武豊が「告白」宝塚記念(G1)キタサンブラック大敗劇で「最大の敗因」とされるサトノクラウンの”荒技”の影響……凱旋門賞消滅への思いと「雪辱の秋」へ<2>

(前編(リンク)から)

 大本命キタサンブラックによる歴史的大敗劇に揺れた今年の宝塚記念。今なお様々な要因が語られる中、主戦を務めるレジェンド武豊騎手が『武豊TV!II』(フジテレビ)など各メディアを通じ今年の宝塚記念を振り返っている。。

 後編となる今回は、宝塚記念における「最大のポイント」といわれている勝ち馬サトノクラウンがキタサンブラックにプレッシャーを掛けに行ったシーンや、白紙となってしまった凱旋門賞挑戦に関する武豊騎手の言葉をピックアップする。

サトノクラウンによる道中の「プレッシャー」について

 あまりにもショッキングだった今年の宝塚記念直後、各メディアでは敗因として様々な”憶測”が挙げられたが、その中で最も注目を集めたのが、向正面で見せたサトノクラウンの「荒技」だった。

「一番のポイントは、向正面でペースが落ちついたときにミルコさんが動いたことです。それによって他馬も動き、流れが自分に向くようにしたのだから、上手だと思います」

 すでに数多くのメディアが「レースのポイント」として挙げているこのシーンに関し、サトノクラウンを管理する堀宣行調教師はそうコメントしている。具体的には向正面で先頭集団を形成していたシュヴァルグラン、シャケトラ、キタサンブラックといった辺りに、サトノクラウンが早め進出の気配を見せてプレッシャーを掛けに行った場面だ。

 これにより、レースは1000mを通過した辺りから急激にペースが加速。結果的に有力馬が結集していた先頭集団は残り1200mに及ぶロングスパート合戦を強いられ、最後の直線であえなく力尽きている。

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