凱旋門賞挑戦のサトノダイヤモンドにまたも試練……欧州の「天才少女」エネイブルに続き、13年ぶりの「欧州3歳牝馬マイル三冠」ウィンターも参戦か
1つはウィンターが愛1000ギニーとコロネーションSで2着に退けた、ローリーポーリーの快進撃だ。
ウィンターと同じくA.オブライエン調教師が管理するこの3歳牝馬は、愛1000ギニーとコロネーションSで僚馬に完敗した後、先月14日のファルマスS(G1)で古馬牝馬に初挑戦し見事優勝。さらに30日のロートシルト賞(G1)でも連勝を飾り、今年の3歳牝馬マイルのレベルの高さを証明している。
これだけを見ても、ローリーポーリーに2戦合計7馬身差をつけたウィンターが、欧州の牝馬マイル路線で抜けた存在であることは間違いないだろう。
2つ目は、今月3日にはウィンター自身が距離の壁を打ち破るべくナッソーS(G1)に挑戦したことだ。初の2000m、初の古馬との対決となったこのレースだったが、最後の直線で2番手から力強く抜け出すと、後続に1馬身半差をつけて快勝。今後のキャリアに向けて大きな勝利を上げると共に、G1・4連勝を飾っている。
また、その際にオブライエン調教師が今秋の凱旋門賞挑戦の可能性を示唆。着差こそ1馬身半差だったが、相手には昨年の2着馬で、米ブリーダーズCフィリー&メアターフ(G1)の覇者クイーンズトラスト、サンタラリ賞(G1)を3馬身差で完勝したソウベツなど強豪が揃っていたこともあり、2000mでも十分に戦えると判断した上での決断だろう。