【サマーセール2017】過去最高の50億円! 1200頭を超える上場馬にDr.コパら馬主が殺到。空前の盛り上がりを見せた背景に中小牧場の意地を見た
8月21日から25日にかけて北海道新ひだか町の北海道市場にてサラブレッドの競りである「サマーセール」が行われた。7月に行われたセレクトセールが173億円という過去最高の売上を記録しただけにこのサマーセールも大きな注目を集めたが、こちらも上々の結果を収めたようだ。
5日間に渡って開催されるサマーセールは千頭以上のサラブレッドが上場される国内最大級の競りだ。上場する馬はセレクトセールの2倍以上にも及び、生産者は社台グループ中心のセレクトセールとは違い、主に日高地方の中小牧場が中心となっている。
サラブレッドの競りといえばセレクトセールが注目されがちだが、サマーセールは過去にモーリスやマイネルホウオウ、ラブミーチャン、ブレスジャーニー、ロードクエストといった馬が取引されたことでも知られている。
今年の上場数は1209頭ですべて来年以降デビューの1歳馬。日本のサラブレッドの生産頭数が年間約7000頭となっており、この1209頭は全生産馬の約12%にも達する膨大な数だ。近年は社台グループの台頭が著しい競馬界だが、キタサンブラックやモーリスなど中小生産者の活躍馬も多く、馬主たちは第2のモーリスを探すべく、大賑わいだったようだ。
今年は1209頭の上場に対して落札は950頭、売却総額50億5740万円と過去最高額を記録。売却率も昨年と比較して大幅にアップしている。過去10年の売却総額を見ると2008年から毎年右上がりで増えていき、2015年には約35億円、2016年に37億円、そして今年約50億円にまで増加している。また落札者数も昨年の357名を超える過去最高の407名に達した。2009年は150名しかいなかったことを考えると、やはりここ数年、馬主たちが熱視線を向けていることがわかる。