福永祐一騎手も大ショック……大器シルバーステートが屈腱炎で戦線離脱。秋G1「騎乗馬なし」のピンチに戻ってきてほしい「アノ馬」たち
その評価は今も変わっておらず、今年の復帰戦を勝利で飾った際も「この馬が無事に完成期を迎えたら、一体どんな馬になるのか。想像するだけでワクワクする。自分にとってもこの馬の存在が、ひとつの大きなモチベーションになっているのは間違いない」と、自身にとって特別な存在であることを隠さなかった。
しかし、その一方で本馬を話題に持ち出すたびに「シルバーステートが持つエンジンは規格外。だからこそ、そのエンジンに体がついてこられないのでは……」と、あまりの能力の高さに足元への危惧を常に抱いていたようだ。残念ながら、今回はその懸念が現実のものとなってしまったということなのだろう。
「福永騎手といえば、当時の世界No.1に評価されたジャスタウェイや、エピファネイアといった世界最強クラスの背中を知っている名手。そんな大騎手が『これまで乗った馬のなかで一番といえるレベル』と評価していたシルバーステートへの期待は、相当なものがあったと思います。
これまでG1・20勝を始め、JRAで通算2000勝を達成している福永騎手ですが、何故かテイエムオペラオーやディープインパクト、ウオッカ、ブエナビスタ、最近ではキタサンブラックといったG1をいとも簡単に勝ちまくる歴史的名馬とは縁がありません。
シルバーステートにはもしかしたら、そういったレベルの期待をしていたのではないでしょうか。おそらく近日中に公式コラムで心情が語られると思いますが、ショックの大きさは推して測るまでもないでしょう」(競馬記者)
また、そういった精神的なショックも然ることながら、これ以上のない期待を抱いていた「大器」の戦線離脱により、現実的にもトップ騎手として厳しい立場に立たされたことは間違いなさそうだ。