サトノダイヤモンド「故障」で凱旋門賞回避フラグ!? 軽症強調もフォワ賞惨敗の”言い訳感”拭えず……
今回の故障もそうですが、例えば落鉄や鼻出血など、レースの後に判明することなのでどうしても”後出し”になってしまうものです。ですが、ファンには症状が見えにくく、わかり辛いことから言い訳のように捉えられてしまうようですね」(競馬記者)
競走馬にとって、強ければ強いほど競走馬としての「イメージ」の保全は重要なものになってくる。何故なら、それが引退後の繁殖価値と直結するからだ。特に種牡馬入りが濃厚な牡馬の場合、例えば種付け料が100万円違うだけで、年間100頭に種付けすれば1億円の収益の差が生まれるということになる。
そのため競馬界では、例えば一昨年の年度代表馬で引退レースの香港C(G1)を圧勝したモーリスのように、まだまだトップクラスの能力を保持しながらも競走馬としての価値が高い内に引退するケースも珍しくない。
そこがサラブレッドが「経済動物」と称される所以であり、主に人が行う他のスポーツとは大きく異なる点だ。早期引退は美学ではなく、あくまでビジネスということになる。
そういった側面があるからこそ、今回のサトノダイヤモンドのように敗戦の理由を「価値を守るための言い訳」として捉えられる向きもあるようだ。
例えば、一昨年の二冠馬ドゥラメンテがドバイシーマクラシック(G1)で敗れた際、陣営は落鉄していたことを発表したが、当時は一部のファンから疑惑の眼差しが向けられた。さらに本馬は続く宝塚記念(G1)でも敗戦。レース後に馬運車で運ばれるショックの大きい敗戦であったが、後日発表された症状は左前肢ハ行だった。
後に競走能力喪失の診断が下され引退となったが、結局その割には具体的な症状がメディアに発表されず、これらのアクシデントも「種牡馬価値を守るための偽装ではないか」という疑いを掛けられている。