神戸新聞杯(G2)レイデオロは本当に強いのか。歴史的超スローを神騎乗で勝った”謎”のダービー馬が「100%馬券」の最強データ破る?
また勝ち時計2:26.9は、ソウルスターリングが勝ったオークスの2:24.1よりも2.8秒も遅い。したがって、今年の日本ダービーが本当に力通りのレースだったのかは甚だ疑問といった状況だ。
また、そんなレースを勝ち切ったレイデオロは、さらに濃厚なベールに包まれている。というのも、超スローを見切ったルメール騎手が向正面で本馬を後方から2番手まで押し上げるという大胆な騎乗があったからだ。
レース後、2着に敗れたスワーヴリチャードの四位洋文騎手や、6着のダンビュライトの武豊騎手が揃って「向正面で動きたかったが、内々に閉じ込められて動けなかった」と漏らしたように、あの時のルメール騎手の神騎乗が勝負の分かれ目となった可能性は極めて高いといえるだろう。
この時のルメール騎手はヴィクトリアマイル、オークスとG1を連勝中。まさに絶好調といえる状況にあった。そういったことも重なってレイデオロのダービーは、未だ「馬ではなく、騎手が勝たせたレース」と言われている。
そして、それは逆にレイデオロの「本当の実力」はまだ見えていないということになる。つまり、ここで歴代のダービー馬が守ってきた”最強データ”が覆されても、別段驚けないということだ。
果たして、今年の日本ダービー馬は本当に世代の頂点に立つに相応しい存在なのか。レイデオロにとって結果を出す必要性は薄い神戸新聞杯とはいえ、多くの競馬ファンから真価が問われる一戦になりそうだ。