JRAも不安か……菊花賞に「まるでG2」の懸念!? 春の主役回避&総崩れでも、秋華賞は”余裕”
18日に中山競馬場で行われたセントライト記念(G2)は、2番人気ミッキースワローが外から豪快に差し切って重賞初制覇。クラシック最終章・菊花賞に向けて最高の試走となった。
その一方、単勝1.7倍と断然の人気となったアルアインは、最後の直線そのミッキースワローにあっさりと交わされ2着。今春の皐月賞をレコードで制した強さは影を潜めた。
無論、本番へ向けた「試走」という点では十分な結果といえるかもしれない。上がり馬が台頭することも秋競馬の醍醐味ではある。しかし「強い馬、春の実績馬が強さを発揮する」というのもまた、秋競馬の盛り上がりには不可欠だ。アルアインはあまりにもあっさりと前哨戦を完敗してしまった。
これによって、当初の予想以上に今年の菊花賞は混沌とした様相を呈してきた。日本ダービーを制したレイデオロは神戸新聞杯には出走するものの、目標をジャパンCに設定。神戸新聞杯にはダンビュライトやサトノアーサー、カデナも出走を予定しているが、もし仮にレイデオロに軽く捻られるようだと、菊花賞のメンバーが「敗者復活戦」のようになってしまう。
ネット上でも「そうなればG2」「馬券的にはおいしい」などさまざまな意見が流れ、セントライト記念の内容から「ミッキースワロー1強」なんて声まで出てしまっている。
何とも寂しげな菊花賞になる可能性が出ているが、今年のクラシック世代は2歳時から「牝高牡低」といわれており、まだ想定の範囲内ともいえる。問題は、牝馬路線にも”暗雲”が立ち込めている点だ。
秋華賞の前哨戦である17日のローズS(G2)は、伏兵ラビットランが大外一気の末脚で快勝。戦前「4強」といわれた中ではリスグラシューが3着に入るのがやっとで、2着も逃げを打ったカワキタエンカが入着。桜花賞馬レーヌミノル、オークス2着モズカッチャンなど、春を彩った馬たちが総崩れしたのが印象的だった。