デムーロ騎手「肘打ち」の次は「奇声」で川田騎手を脅す!? ルメール騎手も交えて神戸新聞杯(G2)の”舞台裏”を暴露
本馬も鋭い末脚が持ち味で、同じ阪神外回りコースのシクラメン賞(500万下)では、驚異の上がり3ハロン32.7秒の鬼脚で一躍クラシック候補に名乗りを上げた存在。しかし、この日は好スタートを決めると、レイデオロのすぐ後ろという絶好のポジションを確保している。
これにはレイデオロのルメール騎手も「びっくりしました」とコメント。川田騎手はレース後、弥生賞馬のカデナに騎乗していた福永祐一騎手から「何をそんなにゲートから出ていってんねん!」と怒られたと会場の笑いを誘う。どうやら、福永騎手も川田騎手のポジションを獲りたがっていたようだ。
結局、サトノアーサーは3着に敗れたものの「(これまでにはなかった)いい経験ができました」と、本番を見据えて満足気に語っているのが印象的だった。こちらは菊花賞でも積極的な競馬がみられるかもしれない。
そして、キセキは今回もやや出遅れ気味のスタートで後方から。しかし、デムーロ騎手は当然織り込み済みだったようで「スタートがあまり速くない馬。でも、良い位置が取れました」とコメント。ただ「ペースが遅いと感じていました」と後方勢には厳しいペースだったことを気にしていた。
デムーロ騎手の言葉通り、レースは1000m通過が61.4秒というスローペース。そんな流れの中、好位の3番手を進んでいたレイデオロだったが、ルメール騎手曰く「凄くリラックス」していたと、休み明けでも気性には問題がなかったようだ。日本ダービーでも見せた折り合いの良さと、道中で動ける自在性はジャパンCでも大きな武器になるだろう。
またルメール騎手がすんなりと、これまでとは異なるポジションに収まったことには訳があるらしい。「ユタカさんの後ろで、ちょうど良いポジションだった」と、2番手を進んでいたダンビュライトの武豊騎手の直後を”絶好位”と判断したようだ。
武豊騎手の直後のポジションは、以前から騎手たちの間で人気のポジションとなっている。
正確無比な体内時計を持つ武豊騎手なら、まずペース判断を間違えることはないし、勝負所の進路取りも上手い。それについて行けば自分も正確なラップが刻める上に、勝負所で安全に上位争いができるからというわけだ。
実はルメール騎手もその”信者”であり、エピカリスで勝った今年のヒヤシンスS(OP)も武豊騎手のアディラートの直後に入って完勝。レース後「その(武豊騎手の)後ろで、いいポジションにつけられました」と満面の笑みで語っている。