「JRA三冠馬候補」VS「アジア最強の弟」VS「渋い豪脚馬」が激突!? 東スポ2歳S(G3)が来年を占う空前のハイレベルに!
オウケンムーンは前述の2頭のようないわゆる「良血」の類ではない。父は2008年の菊花賞馬オウケンブルースリ、母父エリシオという現代ではかなり長距離に寄りそうな血筋である。
新馬戦はまったく期待されず8番人気で4着。この時点でも「意外といい脚を使う」という評価だったが、真価を発揮したのは続く新潟未勝利戦だった。新馬とは打って変わって3番手の好位につけたオウケンムーンは、直線に入って間もなく先頭に立ち、あとは突き放す一方。結局6馬身差をつけて勝利というインパクトの強いレースを見せた。
無論、未勝利戦の相手関係から勝つだろうという予想がなされていたことや、下した馬のその後の戦績を見ても疑問はある。しかし、それでもなおあのパフォーマンスにはファンの気持ちを刺激するものがあり、渋い血統構成も競馬ファンには魅力。ここで評判馬をなぎ倒せば、一気にスター候補になり得る。出走するからには当然色気を見せるはずだ。
いずれ劣らぬ未来の「スーパースター」の卵。ここで勝利することが来年のクラシック、G1戦線にすら関わりそうな雰囲気だけに、大きな注目を集めることは必至である。まずは無事にレースの日を迎えてもらいたい。