毎日王冠(G2)リアルスティール「使い捨て」に調教師が激怒!? 「スキャンダル王」デムーロの指示無視に「いくらなんでも……」
「いくらなんでも速すぎ……」
先月27日、リアルスティール(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎)による毎日王冠の1週前追い切りでのことだった。昨年の天皇賞・秋(G1)以来のコンビとなるM.デムーロ騎手を背に栗東の坂路4ハロンを”爆走”。4ハロン49.6秒は、従来の自己ベストを0.6秒も更新する猛時計だった。
これには、見守った矢作芳人調教師も開いた口が塞がらない。本番ならまだしも、今回はあくまで天皇賞・秋(G1)の前哨戦となるレース。すでに昨年のドバイターフ(G1)でG1ホースとなったリアルスティールにとっては、格好さえつけておけばOKの舞台だ。
しかし、デムーロ騎手はそんな陣営のプランもどこ吹く風……『スポニチ』の取材に「1週前だからある程度はやっておきたかった」と猛ゲキを飛ばし、周囲があんぐりとする”怪時計”を叩き出した。
この日、栗東の坂路は絶好のコンディションだったとはいえ、50秒を切ったのは「坂路王」の異名を誇るネロとこの馬だけ。しかもネロは週末にスプリンターズS(G1)が控えていた身だが、こちらは前哨戦のそれも1週前である。やり過ぎの感は明らかで、矢作調教師が不満を漏らすのも無理はなかった。
「今回は坂路でしたが、いずれにしても1週前追い切りでしっかり時計を出して、最終追いはソフトにというのがリアルスティールの好走パターン。しかし、さすがにやり過ぎでしたね。これだけの時計が出た以上、仕上がりは良さそうですし、最終追いの動き次第では当然有力視しなければなりませんが、毎日王冠でここまで仕上がってしまうと、本番の天皇賞・秋でお釣りが残っているかどうか……。
デムーロ騎手からすれば、前哨戦からしっかり結果を残しておきたいと思ってのことでしょう。ですが先日の”暴走”は、どうしても『意図的』な部分を勘ぐってしまいますよね。何せ、天皇賞・秋では本馬に騎乗しないんですから……」(競馬記者)
実はデムーロ騎手はすでに天皇賞・秋ではサトノクラウンとのコンビでの参戦が予定されており、リアルスティールとのコンビは今回限りとなることが濃厚だ。