ロゴタイプが富士S回避……迫り来る「引退」の二文字にファン不安も、次の馬生を考えれば……
今年の安田記念(G1)で2着のロゴタイプ(牡7 美浦・田中厩舎)が、秋初戦に予定していた富士S(G3)を回避することがわかった。
どうやら体調が整わなかったようで、11日に放牧に出されたという。今後は体調次第で11月のマイルCS、年末の阪神Cへの参戦も検討となっているが……。
2歳時に人気薄ながら朝日杯を制し、3歳になって皐月賞を勝利。世代の中心と目された同馬は、その後勝ちきれない日々が続いた。ところどころ馬券には絡むも勝利をつかむことができないまま3年の月日が経ち、「引退の二文字」もちらついたが、6歳春の安田記念で決死の「逃げ」を披露。当時最強マイラーの名を欲しいままにしていたモーリスを下す勝利。その後は再び勝利から遠ざかるも、今年の中山記念3着、安田記念ではハイペースの逃げを見せて2着と、トップマイラーの地位で存在感を放っている。
2歳、3歳、6歳でG1を勝利した異色の経歴、モーリスを下したインパクトなど味のある馬で、非常にファンの多い同馬。それだけに、今回の回避には不安の声も非常に多いのが現状だ。
「7歳ですし、そろそろ冗談抜きで『引退』の頃合いではあります。G1競走3勝の実績は十分種牡馬入りに値するものですし、サンデーサイレンスの血は入っているものの、クロスに困るほどではないでしょう。一定の需要は見込めるのではないでしょうか。
無理はさせないからこその今回の判断でしょうし、次にターフで会えるのかは微妙なところかと……」(記者)
まだまだ走れる強さは誰もが知るところ。しかし、「第二の馬生」に向けた準備も進めていかねばならないのが現実だ。
一部ファンの間では、中山巧者ということから「有馬記念に」という声もある。その声が陣営に届くかは、謎だ。