天皇賞「復活するする詐欺」ワンアンドオンリー陣営は今回も……光が見えるのはいつか
29日の天皇賞・秋(G1)で、競馬ファンを混乱の渦に巻き込む1頭といえば、2014年のダービー馬・ワンアンドオンリー(牡6歳、栗東・橋口慎介厩舎)だろう。
ダービーを制した同馬は、続く神戸新聞杯(G2)も快勝。このまま同世代を引っ張っていく活躍をするかと思われた。だが菊花賞(G1)で9着と惨敗した後は長期的な不振に陥り、21戦0勝を記録。いくら重賞にのみ出走しているとはいえ、ダービー馬の面影すら感じられないこの成績は悲惨の一言に尽きる。
前走の毎日王冠(G2)では中団につけ、最後の直線で先を行くライバルたちに肉薄こそしたものの7着で終了。見せ場は作ったが結果は伴わず、長らくささやかれている”頭打ち感”は強まる一方だった。
そのワンアンドオンリーは、22日に主戦騎手の横山典弘騎手を背に栗東の坂道で1週前追い切りを行った。管理する橋口調教師は「東スポ」取材に対し、今までは馬場が悪いと動けなかったものの「今は自分からやる気を出しています」と語り、さらに前走では直線で脚を使ったため「復調の気配は着実に感じる」と前向きなコメントを出している。
「腐ってもダービー馬ですからね。陣営としてはなにがなんでも復活してもらいたいのは当然。ですが、同馬の陣営はレース前に『絶好調』『復活するかも』とアピールはするものの、これまで結果が付いてきてはいません。耳当たりのいいコメントがメディアを通じて伝えられるたびにネット上では、『まーた始まった』『何度目だw』と嘲笑されることもしばしば。一部からは『復活するする詐欺』とまでも揶揄されていますよ。
今回のレースでは、厩舎関係者以外の情報筋からも『稽古は好調』『今回こそ』とも伝えられていますが、どこまでそれが本番で発揮されるやら……」(記者)
出走するたびに好調アピールが繰り返され、復活を期待されるも惨敗するという一連の流れが恒例行事になりつつあるワンアンドオンリー。果たして今回は”いい意味”で期待を裏切ってくれる走りを見せてくれるのだろうか? それとも、恒例行事が続くことになるのだろうか? どちらにせよ、注目せざるを得ない1頭なのは間違いないのだが……。