JRA角居勝彦調教師が「引退」表明! ダービー馬ウオッカ、菊花賞馬キセキなどを手掛けた名伯楽の「複雑な事情」とは
まさに青天霹靂……年始の競馬界に激震が走った。
6日、牝馬として64年ぶりに日本ダービー(G1)を制したウオッカや、日本馬として初めてドバイワールドカップ(G1)を勝ったヴィクトワールピサなどを手掛けた角居勝彦厩舎が2021年2月をもって解散することがわかった。デイリースポーツが報じている。
紙によると、角居勝彦調教師は3年後に競馬界から引退し、故郷の石川県に帰るという。その理由は、極めて衝撃的なものだった。
「天理教を継ぐためです」
角居調教師によると、天理教徒の母が体調を崩してしまったため教会に通えなくなったことで、自らがその役目を引き継ぎたいと考えているようだ。ここ1年間しっかりと考えた上での決断だという。昨年も菊花賞馬のキセキを輩出し全国リーディング3位と、押しも押されもせぬトップトレーナーの衝撃発言に周囲の関係者も驚きを隠せないようだ。
「引退馬のキャリア支援を主たる目的とした『サンクスホースプロジェクト』の実行副委員長を務めるなど、現場だけでなく影響力のあるトップトレーナーとして幅広く競馬の世界を支えている角居先生が、まさか競馬界から離れる決断をするとは思いませんでした。我々外の人間にはわからない、よほどの事情があるのだと思います。
ただ、その一方で2013年にJRAが馬房数を削減すると発表した際は『1歳馬の預託を辞退する』と先陣を切って抗議するなど、以前から強い意思を持っている方だとは思っていました。
いずれにせよ3年前に解散を公表することで、当歳馬の受け入れの影響に配慮したのは、いかにも角居先生らしい気遣い。これだけを見ても、競馬界にとっては極めて大きな損失だと思います」(競馬記者)