【シルクロードS(G3)展望】武豊ダイアナヘイローに復活をかけるセイウンコウセイ! 昨年と同じローテーションでの連覇達成なるか?
28日(日)に京都競馬場で開催されるメインレースはシルクロードS(G3)。2年連続での出走を予定しているセイウンコウセイ(牡5、美浦・上原厩舎)は重賞初挑戦となった昨年のこのレースで2着に入る活躍を見せると、勢いそのままに高松宮記念(G1)を制して一気にスプリント戦線の中心へと躍り出た。ただ、その後はちぐはぐなレースが続き苦しい立場に立たされている。
歯車が狂い始めたのは休養明けでのレースとなった函館SS(G3)だった。G1馬でありながら斤量56㎏で出走できることと、高松宮記念(G1)でのレースぶりが評価され当然のように1番人気となった。レースは2番手を追走する盤石の展開で能力の違いを見せつけての快勝と思われたが、直線に入ると失速。あっという間に後続馬達に飲み込まれてしまい4着に敗れた。この時は初めての洋芝だったことが敗因との見方があり、さほど深刻な事態ではないかに思われていたが、函館SS(G3)から直行で挑んだスプリンターズS(G1)で更に厳しい現実を突きつけられる。ここでも能力上位の存在として人気を集めていたが肝心のレースでは見せ場を作ることさえできないまま11着の大敗。高松宮記念(G1)を制した時の実力を出し切れていたとは思えないが、案外な結果に今後の不安は大きくなっていた。
その後はスワンS(G2)、京阪杯(G3)へと出走するもやはり期待に応えることはできなかった。しかしながら前走の京阪杯(G3)は、敗れたものの好位に取り付く競馬が戻ってきていたのでここでの走りには注目したい。昨年の夏から大スランプに陥ってしまっているが、G1制覇のきっかけとなったこのレースで2018年の幸先のいいスタートを切りたいところ。
昨年のセントウルS(G2)を制しているファインニードル(牡5、栗東・高橋厩舎)も今年にかける思いは強いだろう。1200m戦で5勝している生粋のスプリンターで、その能力はもちろん上位の存在だ。前走のスプリンターズS(G1)ではスタートからスピードで他馬に圧倒される苦しい展開。その後は追走にも苦労して12着に敗れる屈辱を味わったが、格上相手の挑戦は今後に向けての良い経験となったはずである。この馬自身ここまでの戦績には連勝というものは無く、その様は敗戦から課題を見つけ出し1つずつ克服しながら成長しているかのようだ。ここは大敗からの巻き返しを狙うレースとなるが、春の目標はこの先となるだけにどの程度の仕上げで臨んでくるか注目する必要がある。
京都競馬場で抜群の安定感を見せているダイアナヘイロー(牝5、栗東・福島厩舎)も有力な1頭だ。昨年は調子を落とす競走馬も多い夏場でも負けることなく4連勝で北九州記念(G3)を制覇し大きな飛躍の1年となったが、前走のスプリンターズS(G1)は連戦の疲労からか15着とほろ苦い結果となった。リフレッシュしての仕切り直しとなる今回はここまで3着以下になったことがない得意の京都競馬場で重賞2勝目を狙う。