【徹底考察】エプソムC(G3) フルーキー「驚異の安定感はここでも『堅軸』!? 気になるのは斤量58㎏と鞍上の『気分』か?」
『考察』
全20戦で掲示板を外したのは3000mの菊花賞(G1)のみ。現役馬で最も安定感のあると述べても過言ではないフルーキーがエプソムC(G3)で重賞2勝目を狙いに来た。
昨年のエプソムCでは4着ながら、勝ったのはエイシンヒカリ。2着がこの春京王杯SC(G2)を勝って安田記念(G1)でも2着したサトノアラジン、3着もその後に札幌記念とAJCCとG2を2勝したディサイファなので、これらと0.2秒差の4着ならば逆にこの馬の評価を高めた一戦と述べて良いだろう。
そして、それは即ちフルーキーがエプソムCの舞台となる東京1800mに高い適性を持っていることにも繋がる。
実際に1800mは[3.2.0.2]。もう一つの着外は今年の中山記念(G2)の4着で、あれも1着がドゥラメンテ、2着アンビシャス、3着リアルスティールとくれば、ある意味仕方のない4着だといえるだろう。
となれば、強そうな馬がルージュバック程度しか見当たらない今回は、この馬にとって間違いなく大きなチャンス……といえそうだが、果たして本当にフルーキーはここでも「絶好の軸馬」になれるのだろうか。
冒頭でも述べた通り、全20戦中19戦、つまりは95%で掲示板を確保している本馬は、現役屈指の安定感を誇る馬だ。ただし、これを「馬券圏内」に置き換えると20戦中13戦、つまりは65%にまで落ち込む。
無論、馬券圏内65%というのは競馬ではかなりの堅軸だ。
だが、前述した1800mで4着に負けた2戦は仕方ない相手に負けているが、ではダノンプラチナが勝った富士S(G3)や、レッドアリオンが勝ったマイラーズC(G2)で、5着に負けたのは何故と言われると雲行きが怪しくなってくる。
しかも富士Sは3番手から先行し後続に交わされ、マイラーズCでは中団から末脚を伸ばしたものの前を捉えきれずに、ともに5着に敗退していることからも、フルーキーは「相当勝ち味に遅い馬」ということになる。
その上で、本馬がここで生涯初めて58㎏の斤量を背負うことも忘れてはならない。
前走の新潟大賞典で57.5㎏を背負って2着しているのだから問題ないのではという見方もあるだろうが、フルーキーの前走の馬体重は488㎏。平均的なサイズの馬にとって57㎏を超える斤量は、例え0.5㎏違ったとしても微妙に効いてくる重さであることは確かだ。