JRA勢の南関東クラシック「侵略」に待ったなし……中央の「大器」プロミストリープによる”異次元”の桜花賞制覇に地方競馬関係者から悲鳴
21日に浦和競馬場で開催された南関東の牝馬クラシックの開幕戦・桜花賞(S1)は、1番人気のプロミストリープが豪快に差し切って優勝。”異次元”の強さで1冠目を奪取した。
スタートが一息で、後方からの競馬を強いられたプロミストリープ。最後の直線が200m程度しかない浦和のコースでは「小さくはないハンデ」になると思われたが、力でねじ伏せた。
勝負どころの第4コーナーでやや強引にまくりを仕掛けたプロミストリープだったが、まくり切れずに中団やや後方のまま最後の直線へ。しかし、そこからの伸び脚が桁違い。あっという間にライバルを飲み込むと、最後は流してゴールした。
レース後、鞍上の御神本訓史騎手も「馬に助けられた面があったね」と苦笑い。その言葉通りレース運びは決して秀でたものではなかったが、結果的に力が違い過ぎた。中央の牝馬クラシックで述べるなら、ライバルを「馬の力」でねじ伏せた2005年のシーザリオのオークス(G1)を見た後のような感覚だった(ちなみにこのレースの福永祐一騎手も馬の力で勝ったことを認めている)。
シーザリオはその後、米国に渡り史上初となる日米オークス制覇を達成。舞台こそ異なるが、プロミストリープも「地方の大物」として今後、大きな仕事が期待できそうだ。だが、どうやら必ずしも全面的に歓迎というわけではないらしい。
というのも、このプロミストリープはJRAの出身馬。それも今回の桜花賞制覇は中央からの「転厩初戦」で成し遂げられたものである。