【夏季特別企画】史上最強世代『最後の一冠・菊花賞の行方』 Vo.1 「川田騎手も惚れ込む『超新星』」
空前のハイレベルな争いとなった今年の3歳牡馬クラシック。特に皐月賞(G1)と日本ダービー(G1)で1着から5着まで同一の馬がしめるというのは、史上初のことだ。
日本ダービー馬マカヒキに、皐月賞馬のディーマジェスティ、2歳王者リオンディーズ、これにサトノダイヤモンド、エアスピネルを加えた「5強」が今年の3歳牡馬の頂上に堂々と君臨。春二冠の結果からも、その壁が極めて高いことがうかがえた。
だが、3歳牡馬クラシックの決着は、まだついていない。
秋にはクラシックの中でも「強い馬が勝つ」といわれている最後の一冠・菊花賞(G1)が控えている。その上、マカヒキやサトノダイヤモンドの陣営からは凱旋門賞(仏G1)挑戦の可能性も発表されており、菊花賞戦線の勢力図はまだまだ不透明なままだ。
例えば、昨年の菊花賞で1番人気3着したリアファルは、春はクラシックどころかダートを走っていた。一昨年にしても勝ったトーホウジャッカル、2着サウンズオブアース、3着ゴールドアクターはすべて皐月賞に出走していない上がり馬だ。
これらはほんの一例で、春の二冠から夏を挟む菊花賞では、それまでの勢力図が大きく変化することは決して珍しくはない。
そこで今回から約3カ月に掛けて史上最強世代の『最後の一冠・菊花賞の行方を占う』という不定期連載企画をスタートすることなった。春の有力馬の現状はもちろん、菊花賞が行なわれる淀の3000mで真価を発揮しそうな「お宝馬」を今からチェックしておきたい。
記念すべき第1回は、さっそく先週の競馬から菊花賞路線の「新星」を紹介する。