【大阪杯(G1)展望】「新王者」スワーヴリチャードVS「復権」サトノダイヤモンド!キタサンブラックに次ぐ「競馬界の主役」を決める戦いが開幕!
王者キタサンブラックが去った以上「世代交代」を告げるべく始動した今年は、手始めに前哨戦の金鯱賞(G2)を制覇。道中で行きたがる面を見せていたものの、サトノダイヤモンドやヤマカツエースといった年上のG1実績馬を力でねじ伏せた。
新王者戴冠へ、最大の課題は右回りコースに尽きる。昨年の皐月賞では2番人気ながら6着に敗れ、有馬記念では最後の直線で斜行して主戦のM.デムーロ騎手が騎乗停止の憂き目に遭った。ただ、能力自体は現役でも指折りの存在。課題の右回りでも本来の走りができるようなら大阪杯だけでなく、今年の古馬王道路線の中心を彩ることも可能なだけの大器だ。
先輩の貫禄を見せつけられるか。かつてキタサンブラックの「最大のライバル」といわれたサトノダイヤモンド(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)がリベンジに燃えている。
3歳ながら一昨年の有馬記念を制し、競馬界を牽引する存在として君臨したサトノダイヤモンドだったが、昨年は不本意なシーズンとなった。特に日本競馬の悲願を背負って遠征した凱旋門賞(仏G1)では15着大敗と散々な結果。欧州の重い馬場に対応できなかっただけでなく、陣営からはノド鳴りの症状まで発表された。
注目の復帰戦となった前走の金鯱賞では、最後の直線で上がり最速の末脚を駆使したもののスワーヴリチャードの前に完敗の3着。順調度の差が明暗を分けた格好となったが、僚馬のサトノノブレスを捉え切れなかった内容には不安が残った。
幸いノド鳴りの症状は現在、影を潜めている様子。中間では確かな前進傾向が見られるが、どこまで全盛の力を取り戻しているのかが、今回の最大のポイントとなる。主戦のC.ルメール騎手がドバイ遠征で不在のため、代役として手綱を執る戸崎圭太騎手の騎乗も小さくはない鍵になりそうだ。