JRA三浦皇成「また波乱の主役」で大阪杯(G1)シュヴァルグランも期待大? 近づく「初制覇」の足音
25日に行われた春のG1シーズン初戦となる高松宮記念は、2番人気の ファインニードルがG1初制覇を達成。3年ぶりのG1勝利を狙ったレッツゴードンキをハナ差で退けて優勝を飾った。その一方で、勝ち馬と0.1秒差の3着に食い込み、3連複で15,910円の波乱の立役者になったのが、10番人気のナックビーナスと三浦皇成騎手だった。
スタートから最内を引き当てたセイウンコウセイが飛び出したものの、ダイアナヘイローが外からハナを主張。セイウンコウセイは無理にハナを奪いにいかず、最後の直線に勝負をかけた。だが4コーナー回って早めに進出し先頭に立つも、残り200mで内から伸びたレッツゴードンキに交わされてしまう。
このまま決まりかと思いきや、今度は外から鋭く伸びたファインニードルとナックビーナスが先頭に迫る。最後はファインニードルがレッツゴードンキを差し切って勝利。ナックビーナスは惜しくも届かず3着に終わっている。
三浦騎手はレース後に「無理に行かず我慢させる、理想的な競馬が出来ました」と語った。騎乗したナックビーナスは一度先頭を伺おうとするも中団に待機。ハナを主張した先行勢が、中京競馬場の長い直線で失速するのを尻目に末脚を発揮して馬券内に食い込んでいる。だが本人も、「あそこまで行けば勝ちたかったです」と振り返り、悔しさをにじませた。
「三浦騎手は『一瞬、夢を見ましたよ』とも語っています。展開を読み切り、下位人気だった馬でG1勝利にあと一歩まで迫る競馬を見せたのは見事です。前回のG1競走・フェブラリーSでも人気薄のインカンテーションをあわや勝利という騎乗を見せて3着に入線しています。
これで三浦騎手はG1競走2連続3着と、大舞台で強さを発揮。近い内に彼がG1ジョッキーになる日が来るかもしれません」(競馬誌ライター)