スワーヴリチャード「安田記念(G1)」参戦へ……メリット多数も陣営の「不安」はいまだ残る?
先日の大阪杯(G1)を制したスワーヴリチャード(牡4 栗東・庄野厩舎)の次走が、6月の安田記念(G1)になることがわかった。
スワーヴリチャードは前走、スローペースと見るやM.デムーロの判断で3角で一気に先頭に並びかける。その後はまさに「新横綱」といわんばかりの粘り腰を見せ、2着ペルシアンナイトを3/4差振り切って勝利。着差以上の完勝、あのレースぶりで上がり3位のタイムでは、中団後方の馬はノーチャンスだ。同馬の実力、そしてデムーロ騎手の好判断が光ったレースだった。
今回の圧倒的なレースぶりで「現役最強」を高らかに宣言したスワーヴリチャード。次走は、今回の結果やこれまでの距離実績を考えると、ここから夏のグランプリ・宝塚記念(G1)かと思われたのだが……。
次に陣営が選択したのは「東京マイル」。スワーヴリチャードの東京実績が4戦で「2・2・0・0」と抜群であることを考えればこの選択も理解はできるが……。
「スワーヴリチャードは前々走の金鯱賞もそうでしたが、直線になると馬なりのままスーっと伸びてくる馬。もともとのスピード能力が違うためか、中距離以上だと簡単に先頭に立つ強さがあります。大阪杯では早々に先頭に立ちましたが、これまでより忙しくなるマイル戦でもこの能力は活きるでしょうし、なんといっても東京ですから。
今後種牡馬入りを考えた上でも、マイルG1のタイトルは大きなプラス。ここも必勝態勢でいくでしょうね」(現場記者)
鞍上は現在のところ調整中とのこと。M.デムーロ騎手がペルシアンナイトの先約があったということだろう。宝塚記念への出走はまだ明らかではないが、ローテーションとしては微妙なところか。
ただ、今回の安田記念参戦は「あの不安」がまだ残っている証明ともいえるかもしれない。