【かしわ記念(G1)展望】ノンコノユメVSゴールドドリーム再び! 上り調子インカンテーションと三つ巴の激戦
今年もゴールデンウィークのど真ん中である5月2日(火)に、船橋競馬場で第30回かしわ記念(G1)が開催される。昨年は武豊騎乗のコパノリッキーが連覇を達成。見事な復活劇でG1タイトルを上積みし、日本競馬史上最多となるG1競走11勝の記録をグッと引き寄せた。
だが、前人未到の記録を打ち立てたダート王も惜しまれつつ引退。ダート界は絶対王者不在の群雄割拠の時代に突入している。今後のダート界を占う意味でも外せない大一番に、今年もJRA勢には精鋭がそろった。その中でもノンコノユメ(セ6歳・美浦・加藤征弘厩舎)と内田博幸騎手には要注目だ。
次世代のダート界の旗手として期待されていたノンコノユメだが、セン馬になって以降は絶不調。それまでの走りは見る影もなく敗戦を繰り返していた。
だが今年の根岸S(G3)で、内田騎手が手綱をとったところ一変。これまで鳴りを潜めていた鬼脚が復活し、最後の直線で上がり最速34.2秒を記録。先を行くライバルたちをごぼう抜きし、見事な復活勝利を収めた。
続くフェブラリーS(G1)でもその勢いは続く。後方で機をうかがっていたノンコノユメは最後の直線残り200mで溜めに溜めた脚を使って矢のように伸び、外から2頭の競り合いに並び掛けるときっちりとクビ差捉えてゴール。約2年7カ月ぶりのG1勝利、鞍上の内田騎手にとってもうれしい4年ぶりのG1制覇を達成した。
雌伏の時をかみしめてようやく復活することができたノンコノユメ。新世代のダート王に名乗りをあげた同馬が、かしわ記念でその評価を確固たるものにできるのかが注目される。
その劇的な復活勝利の影で涙を飲んだのがゴールドドリーム(牡5歳、栗東・平田修厩舎)だった。