宝塚記念(G1)ファン投票「最終結果」の行方は? 「キタサンブラック・ロス」でスターホース不在の深刻度
有力馬の相次ぐ出走回避によって「史上最低」と危惧されている今年の宝塚記念(G1)。7日には、ファン投票の最終結果が発表されるが、その「深刻度」は低調な出走馬予定馬のラインナップだけではないようだ。
先月31日に、JRAから「第2回中間報告」が発表された宝塚記念ファン投票の有効投票数は64万6397票。昨年の同時期よりも4万票以上の減少となっている。そして、何より深刻なのは第1位にサトノダイヤモンド(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)が選ばれたことだ。
無論、サトノダイヤモンドが現役屈指の有力馬であり、春のグランプリを飾るに相応しい一頭であることは、今さら述べるまでもないだろう。しかし、この一昨年の菊花賞馬が不振に喘いでいることは競馬ファンにとっては周知の事実だ。
実は、昨年の宝塚記念ファン投票の第2位がサトノダイヤモンドだった。第1位は昨年末に引退したキタサンブラックであり、言い換えればサトノダイヤモンドはキタサンブラックが引退したことで、そのまま順位が繰り上がった格好になる。
これでサトノダイヤモンドがこの1年間で大活躍していれば「健全な世代交代」といえるのだが、本馬は昨年の宝塚記念以降、未勝利で連対経験すらない状況だ。
失敗に終わった昨秋の欧州遠征はまだ仕方ないにしても、国内に復帰した今年2戦は金鯱賞(G2)3着、大阪杯(G1)7着と惨敗続き……ネット上では「すでにピークが終わっているのでは」という見解も囁かれているほどだ。
そんなサトノダイヤモンドが”過去の栄光”で第1位に選ばれたということは即ち、キタサンブラックが引退して以降、競馬界は次代を担うスターホースを作り出せなかったことに他ならない。