JRAクラシック候補サートゥルナーリア「札幌2歳S(G3)」参戦へ……デビュー戦で見えた「圧倒的資質」と課題
前評判の高かったサートゥルナーリア(牡2 栗東•角居勝彦厩舎)が、6/10の阪神競馬場で行われた新馬戦(芝1600m)に出走。見事1.1倍の1番人気に応えて1馬身1/4差で快勝した。スケールの大きさに度肝を抜かれた一戦であった。
新馬戦らしいスローペースで直線だけの勝負。走破時計(1分37秒2)はたいしたことがないが、数字以上の強さを見せた。
「ずっと最内を走り、4角4番手を進んで直線。M.デムーロ騎手が手綱をしごきながら、ゴーサインを出してもサートゥルナーリア の闘志に火がつかず、10回くらいのゴーサインでやっとスイッチが入り、そのあとはM.デムーロ騎手も追わずに手綱は持ったまま。ムチは使わず完勝でした。直線ズブい感じを見せたのは、前の進路が取れていなかったのもあり、また、馬が慌ててないというか、『この辺から行けば間に合うでしょ』と手を抜いていたようにも見えて、次が楽しみになりましたね」(現場記者)
サートゥルナーリアの父は、今年のクラシックロードを席捲したロードカナロア。母は、エピファネイア、リオンディーズを世に送ったシーザリオ。素材は一級品で、まさに将来を期待させる走りだった。
「タイムが悪かったこともあって、一部でこのレースを『平凡なレース』と評する人もいます。しかし、その判断は少し違うと思います。新馬戦でスローの時、見るべきは折り合いで、掛かるかどうかです。サートゥルナーリアは、ゲートも良く、好スタート。馬の行く気に任せてハナを切る形に。途中、ウォーターエデンが先頭に立ちましたが、道中かかることがなく、ずっとスムーズでした。
今回のレースだけで100の判断をするのは早計だと思いますが、かなりレースセンスは高いと見ますね」(同 記者)