JRAダートの怪物「強行軍」にM.デムーロ騎手が漏らした不安……萩原清厩舎「2度の失敗」と掴みたい3度目の正直
17日に東京競馬場で行われたユニコーンS(G3)は、1番人気のルヴァンスレーヴ(牡3歳、美浦・萩原清厩舎)が3馬身半差の圧勝。昨年、全日本2歳優駿(G1)を制した2歳王者がレコードタイムを更新し、メディアでは早くも「ダートの怪物誕生か」という見出しが躍っている。
レース後、M.デムーロ騎手が「直線では馬なりで先頭に立つことが出来ました」と語った通り、最後の直線では他馬と異次元の手応え。あっさりと先頭に躍り出ると、楽々後続を引き離して勝利。これには2着したグレートタイムのC.ルメール騎手も「勝った馬は強かった」と脱帽するしかなかった。
今回の勝利によって、実質的にダート世代No.1の称号を不動のものにしたルヴァンスレーヴ。ここからは、ダート界の頂点を懸けたチャンピオンズC(G1)やフェブラリーS(G1)、そして世界最高峰の賞金を誇るドバイワールドカップ(G1)挑戦など、新「ダートの怪物」誕生に夢は広がるばかりだ。
だが、今後の競馬界を支えるような、大きな飛躍を遂げてほしいからこそ1つ「気になる点」がある。それは同馬を管理する萩原清調教師によるユニコーンS後の「今後は馬の様子を見ながらですが、大井のジャパンダートダービー(G1)を目標に考えています」という発言に想起される。
ジャパンダートダービーは中央だけでなく、地方の猛者も加えた3歳No.1を決める一戦。ルヴァンスレーヴが中央代表として出走すれば盛り上がることは間違いないし、同レースにはキャリア唯一の先着を許したドンフォルティスも出走を予定しているだけに、再対決を楽しみにしているファンも多い。
しかし、その一方で主戦のデムーロは今回の決定に関して「レースを使うと、反動が出ると聞いているので、その辺りが心配」という旨のコメントを残している。