宝塚記念(G1)W杯「28年間の伝説」で”キセキの復活”待ったなし!? 半世紀ぶり連覇へM.デムーロ騎手のイメージは「あの神騎乗」?
さらに、これまでは坂路で速い時計を出す調整だったが、気性面の落ち着きを考慮してCウッド主体の調整に変更。坂路では、ほぼ軽めの時計しか出さないように心掛けている。その効果もあってか、馬は落ち着きを取り戻している様子。角居調教師も「あとはレースでどうかでしょう」と一定の手応えを感じている。
「8枠はデータ的には有利だけど、陣営が『ちょっと極端』と話していた通り、折り合いが課題のキセキにとっては微妙な枠だね。実際に日経賞が8枠14番から、前に馬が置けずに引っ掛かって惨敗しているわけだから。
この馬は、お父さんのルーラーシップと同じようにスタートが苦手だけど、今回も下手にスタートを出るよりは出遅れた方がいいんじゃないかな。デムーロは大阪杯で8枠15番だったスワーヴリチャードで出遅れて、上手く馬の後ろに入れて折り合いを付けていた。今回もあんな感じの競馬をイメージしてるんじゃないかな。人気馬がスタートで出遅れると、みんなびっくりするだろうけど、今回のキセキは作戦かもしれないよ」(現場記者)
記者によると、陣営は今回のレースに昨年の菊花賞馬の「復活」を懸けているようだ。
栗東のCウッドで行われた最終追い切りでは5ハロン64.8秒、ラスト12.4秒といつもよりも負荷を掛けたが、陣営は「折り合い面に不安のある馬だが、最終追い切りで攻めたのは耐えられると踏んでのもの。これを乗り越えてくれれば、当日までに更に(体調が)一段階上がる」と自信を深めている。
なお、鞍上のM.デムーロ騎手は、昨年の同レースをサトノクラウンで制覇。連覇となれば1966、67年の内藤繁春騎手以来、約半世紀ぶりの大記録となる。