中京記念(G3)グレーターロンドンここは「チャンス」? キーワードは「意気込み薄」か
7月8日の七夕賞は3連単が256万円、15日の函館記念は3連単が57万円という結果で「これぞ夏競馬!」という波乱となった。22日(日)に行われる中京記念(G3)も一筋縄では収まりそうもない。
中京記念は、2012年からサマーマイルシリーズ第1弾として7月に開催されるようになった。過去6年のレースを振り返ると、1番人気は一度も優勝していない。勝ったのは5~8番人気の馬で、3連単の平均配当は23万円台だ。
負けても負けても人気になるグレーターロンドン(牡6、美浦・大竹厩舎)に注目したい。ツメの状態が良くないため、蹄葉炎で1年間休養したのは有名な話だ。ツメがほぼ回復した2016年11月からレースに復帰、2017年の3月までに500万からオープン特別まで4連勝を飾る。次走の初重賞にして初G1の安田記念では、6番人気で0.1秒差の4着と好走する。
後方から追い込み、もう少しで勝てそうなグレーターロンドンの姿はファンの目に焼き付き、人気者になった。ところが、それから一度も優勝したことはなく足踏み状態が続いている。今年の成績は東京新聞杯1番人気9着、ダービー卿チャレンジトロフィー1番人気5着、京王杯スプリングカップ3番人気4着という歯がゆさだ。
負けても負けても人気になる馬というのは、馬券ファンからすればとても扱いは簡単だ。買わなければいいだけだ。ましてや、中京記念は荒れやすい夏重賞のひとつだ。
出走にあたって、大竹調教師は「夏競馬には強くないだろう」「初めての競馬場、初めての輸送はやってみなければわからない」、田辺騎手は「中京はコーナーが急なので前が有利になることもある」といったニュアンスの内容を語っていて、強気な言葉はあまり聞こえてこない。
ただし、この中京記念はグレーターロンドンにとって有利な点もある。トップハンデはウインガニオン、スマートオーディン、ブラックムーンの57.5キロ、2番目に重いのがアメリカズカップとガリバルディの57キロ。グレーターロンドンは3番目に重い56.5キロで、かなり恵まれている。もちろん、グレーターロンドンには今回のメンバーよりもかなり強い相手と戦ってきた実績もある。