JRA「騎乗集中」も暑さで0勝の疲弊騎手……盛況夏の福島で「地獄」を見たジョッキー
6月30日から7月22日まで行われた第2回福島競馬。今年は地元出身の田辺裕信騎手が11勝、初めてリーディングを獲得した。
今年は100周年という節目の年を迎え、さらに武豊騎手とオジュウチョウサンが平地戦に挑戦するなど話題に事欠かず。開催8日間の入場者は東日本大震災後はじめて10万人を超えて昨年比6.5%増を記録するなど、夏の福島は大盛況に終わった。だが、その成功の影でちょっとした問題が発生していたという。
「田辺騎手もインタビューで『8日間の開催で6日間しか騎乗できなかった』と語ったように、今年は福島に腰を据えて騎乗する騎手が少なかったんですよ。逆に函館開催には騎手が多く集まりましたが、少頭数のレースが多発。有力騎手でさえ、1日2~4鞍しか乗れないという事態も発生していました。需要と供給がマッチしなかったんですよね」(競馬記者)
例年、騎手たちは夏の福島の暑さを知っているためなのか、なかなか行きたがらず、騎手が不足傾向にある。だが、今年はいつも以上にひどかったようで、数少ない福島滞在の有力騎手に騎乗依頼が殺到したという。