JRAパイオニア「慧眼」を武豊も大絶賛! “落選確実”の大器マテラスカイを「世界」へ導いた名伯楽の執念に驚愕!
それもドバイゴールデンシャヒーンは国際招待競走。つまり、いくら出たくとも主催者側からの招待がなければ出られない。常識的に考えて、あの時点でオープン実績がないマテラスカイは「落選確実」といえる存在だっただろう。
しかし、最初にドバイゴールデンシャヒーンの招待を受諾したディオスコリダー(最終的に辞退)の2月22日から遅れること約2週間後、3月5日に招待受諾。31日に現地のレースに出走することを考えれば、ギリギリのタイミングだった。一体、何があったのだろうか。
「武豊騎手によると、どうやら管理する森秀行調教師がマテラスカイのレースVTRを主催者に送ったそうです。それが結局、招待の決め手になったとか……。これには武豊騎手も『ビデオを送ったらしいですね、さすがですね』と森調教師の行動力を絶賛していました。
実は映像を送った今年2月の橿原S(1600万下)を勝った頃から、武豊騎手とは『ドバイに行けないか』という話をしていたそう。その頃まだ16戦4勝の馬でしたが、森調教師は本気で世界挑戦を考えていたみたいですね」(競馬記者)
実際に、まだマテラスカイが1000万下さえ勝っていなかった1月11日。ドバイの予備登録締め切り時点で、森調教師は本馬をドバイゴールデンシャヒーンとゴドルフィンマイル(G2)に登録している。この時まだ7連敗中の14戦2勝、一介の条件馬に過ぎない存在だったが、この時点ですでに世界を見据えていたようだ。
さらに、その10日後の1月21日の頌春賞(1000万下)から突如、国際経験豊富な武豊騎手を起用。ここから快進撃が始まったが、これもドバイに向けての下準備だったに違いない。