JRA札幌記念(G2)マカヒキの真実……「復活」「引退」で揺れる2016年ダービー馬の現在地
19日に札幌競馬場で行われる札幌記念(G2)で、約2年ぶりの勝利を目指すマカヒキ(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)は、相変わらずファンの意見が真っ二つに分かれている存在だ。
ネット上の掲示板などでは、この一昨年のダービー馬について今なお熱い議論が交わされているが、要するに「復活する派」「このまま終わる派」で意見が対立しているということだ。
というのも、このマカヒキという馬のここまでのストーリーは非常にわかりやすい。
デビューから3連勝し、近年稀に見るハイレベルなクラシックで日本ダービー(G1)を勝ち、世代の頂点に。次代の競馬界を担う存在として期待されたが、秋の凱旋門賞(仏G1)挑戦で大敗……そのダメージが残っているのか、それから約2年間、白星から遠ざかっている。
さらに同世代で「ディープインパクト三銃士」といわれた皐月賞馬ディーマジェスティ、菊花賞馬サトノダイヤモンドらも古馬になってから本来の輝きを失っており、「ディープインパクト産駒は成長力に欠ける」という説の下、マカヒキもまた「このまま終わるのでは」と思われているようだ。
ただ、凱旋門賞大敗以降の戦績を冷静に振り返れば、この馬の「現在地」が見えてくる。
3歳秋に凱旋門賞で大敗して迎えた4歳春は、確かに遠征のダメージが残っていたようにも感じられた。しかし、京都記念は苦手の稍重で3着、大阪杯は大外枠から外々を回らされる展開で4着と人気を裏切ってはいるが、そこまで負けているわけではない。