JRA新馬「ブラストワンピース妹」登場! 「飛ぶ鳥を落とす勢い」シルクホースクラブ真打ちの「実状」
一口馬主クラブの順位に異変が起きている。2015年頃までは活躍が目立つ「クラブ馬」といえば、サンデーサラブレッドクラブ、キャロットクラブ、社台サラブレッドクラブの3強クラブだった。ところが、数年前から獲得総賞金も急増し、2014年度には10億円超え、2018年の今年はすでに16億円を稼ぎ出しているクラブが、シルクホースクラブ(シルクレーシング)だ。現在、獲得総賞金20億円で首位を走る一口馬主クラブの絶対王者、サンデーサラブレッドクラブの直後である2位につけている。
そんな「飛ぶ鳥を落とす勢い」のシルクホースクラブから、今週、8月19日 小倉5R 芝1,800m 新馬戦で、またもや期待馬がデビューする。ヴィクトリアピース(2歳牝 栗東・橋口慎介厩舎)だ。
本馬の母は、中央3勝・阪神ジュベナイルF(G1)5着馬したツルマルワンピース。半兄には、今年の毎日杯(G3)を勝ち、日本ダービーでもゴール前、大接戦を演じたブラストワンピースがいる。兄の父は、Northern Dancer系のハービンジャーだが、 本馬の父は、サンデーサイレンス系のヴィクトワールピサに変わった。次世代のクロスであることは明白なサンデーサイレンス 4×5と、Mr.Prospector 4×4、という日本で主流の複数クロスも興味深い。
本馬はシルクホースクラブで1,800万円で割安で募集されたが、当時を振り返ってみても、卓越したトモなど豊富な筋肉量を誇るその姿は、あのアーモンドアイにも似通っている。すでに馬体重も牝馬ながら500kgを超えており、混戦時にはその雄大な馬格を遺憾なく発揮してくれそうだ。
そして、今回、鞍上には吉田勝己氏がオーストラリアから召喚した「暑さに強い」助っ人外国人騎手のB.アヴドゥラ騎手を確保した。B.アヴドゥラ騎手は調教でも跨っており、栗東CW(良) 82.8 – 66.6 – 51.8 – 38.1 – 11.7 と抜群の好タイムで駆け抜けている。「癖もなく乗りやすいです。楽しみ。」と、B.アヴドゥラ騎手もいい手応えを掴んでいるようだ。
同レースには、2017年のセレクトセールで1億800万円で落札されたミッキースピリット、ブラックスピネルの妹ブラックモリオンなど、かなり手強いメンバーが揃ったが、デビューから3連勝した兄の軌跡を辿れるか? 要注目の一頭だ。