JRA暴走王「ミッキーアイル2世」がデビュー戦で斜行……2016年マイルCSの”悪癖”継承で松若風馬騎手は騎乗停止処分
「どうやら松若騎手の左ムチにヨレてしまったようです。うーん、ムチの連打が原因なのか、距離が長くて脚が上がってしまったのか……判断が難しいところですが、いずれにせよ人馬共にホロ苦いデビュー戦となりましたね。
最後の直線を迎えた際の手応えはとてもよかっただけに、次走は確勝級だと思いますが、馬の方に変な癖が残らないといいですね。ちょっと極端なバランスの崩し方だったので、肉体面だけでなく精神面も心配です」(競馬記者)
また、最後の直線で先頭にいながらも大きく内側に斜行してしまう姿に、同じ勝負服ということもあって、一昨年のマイルCS(G1)で斜行したミッキーアイルを思い出したファンも多かったようだ。
2016年のマイルCSの最後の直線で先頭に躍り出たミッキーアイルは、ゴール手前で苦しくなって斜行。後続の多くの馬が不利を受け、浜中俊騎手は異例の4週間という長期騎乗停止になった。しかし、ミッキーアイルが先頭でゴールしたこともあって、そのまま優勝。現状の降着ルールに多くの物議を醸した一戦と記憶している人も多いはずだ。
結果的に、今回の斜行によってミッキースピリットの鞍上・松若騎手は9日間の騎乗停止処分に。レース前に厩舎の先輩を引き合いに出し、「ミッキーアイル2世」になることを期待して送り出した音無調教師にとっても残念な結果となってしまった。
だが、ミッキースピリットが高い能力の持ち主であることは、この一戦だけで十分に証明できたはず。初勝利は時間の問題だろう。競走生活はまだ始まったばかりで、いずれはミッキーアイルを超えるような存在になってほしいところだ。